マクロスケールの超潤滑が発見、永遠に止まらない時計も可能に (2)
研究者は初めに、「完璧」と呼べるカーボンナノチューブを作り、かつその数センチに渡る範囲内にいかなる欠陥もないことを証明した。研究者は実験の中で、cm級のカーボンナノチューブの内外壁の間で高速の相対すべりが生じることを観察し、かつ管壁の間の超低摩擦力を測定し、超潤滑現象を証明した。興味深いことに、この摩擦力はカーボンナノチューブの長さとは関係がなく、どれほど長くても内層が簡単に滑り出すという。
研究者はまた、両端が断裂したカーボンナノチューブの外壁にナノ片状構造を取り付けることで、自然に「ミクロ風車」が形成され、そっと息を吹くだけで高速回転することを発見した。これもまた、超潤滑現象を間接的に証明した。
世界的に有名な摩擦理論の専門家、テルアビブ大学のMichael Urbakh教授は、「これは歴史的な節目となる新たな発見で、マクロスケールの超潤滑の存在を確かに証明した。ミクロ・マクロスケールで、これほど弱い摩擦力が観察されたのはこれが初めてだ」と評価した。
魏教授は、「我々は超潤滑の実現のために理想的な模型を提供した。その他の材料でも条件さえ満たせば、同じく超潤滑を実現できる。今後ナノ部品への幅広い応用が期待できる」と語った。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年11月21日