中国4G基準 世界で試験運用が広まる
世界の通信キャリア29社は、中国企業が中心となって開発した4G基準「TD-LTE-Advanced」試験ネットワークを、現在までに計64設置している。うち13社が14の商用化されたネットワークを開通させた。TD-LTEは世界でより大規模な商用化を実現することになる。中国新聞社が伝えた。
中国科学技術部(科学技術省)は22日午後に北京で行われた「一般国民生活に浸透する科学技術」をテーマとする記者会見において、「これ(TD-LTE-Advanced)は中国の世界モバイル通信技術および産業に対する重大な貢献であり、3GのTD-SCDMAに続く中国が中心となって開発した世界基準である。中国は同技術により、世界モバイル通信技術および産業発展において重要な発言権を獲得した」との見方を示した。
中国科学技術部ハイテク技術発展及び産業化司の趙玉海司長は、「国家科学技術発展計画、科学技術計画、科学技術重大特別プロジェクトなどの支援を受け、中国モバイル通信技術・産業は過去20年間で世界が注目する成果を獲得した」と語った。趙司長の発言は、誇張されたものではない。2000年にTD-SCDMAが世界3大3G基準の一つとなると、2012年にはTD−LTEが世界2大4G基準の一つとなった。中国はモバイル通信技術の追随者からけん引者へと、飛躍的な発展を実現した。華為(ファーウェイ)や中興(ZTC)などを始めとする中国企業は、モバイル設備・システムの産業チェーンを形成しており、その商品は世界市場でトップシェアを誇る。
TD−LTEは2010年、上海万博でデモンストレーションを実施した。中国移動(チャイナ・モバイル)は現在、北京・上海・杭州・南京・広州・深セン・アモイなどの13都市でTD-LTEの大規模なテストを実施しており、4G基地局が2万カ所を突破した。大規模な試験ネットワークによるテストにより、TD−LTEは比較的整った産業チェーンを形成した。