エイズ感染の女児、初の機能的な治癒が確認か
米国の研究者は3日、エイズウイルスに感染したミシシッピ州の女児が、初めて「機能的な治癒」に至ったと発表した。中国新聞社が伝えた。
米国の研究者によると、2010年7月にミシシッピ州で生まれた女児の母親はエイズウイルス感染者で、出産前に高活性抗レトロウイルス療法などの治療を受けなかった。医師は女児の感染リスクが高いとして、出生後30時間後に高活性抗レトロウイルス療法を行なったが、女児がウイルスに感染していることが判明した。
女児は一週間後に退院し、生後18カ月まで治療を続けた。半年後、医師は女児のウイルスが陰性に変わったことを発見した。これが証明された場合、エイズウイルスに感染した児童の世界初の「機能的な治癒」のケースになる。「機能的な治癒」とは、ウイルスの検出結果が陰性となり、投薬なしでも身体の免疫機能が正常な状態を示すことを指す。
国際連合エイズ合同計画は4日、「この情報は児童のエイズ治療に大きな希望をもたらした。医学界がさらなる研究を展開し、この画期的な進展が複製可能かを突き止めることに期待している」と表明した。
世界唯一のエイズ完治者とされるのは、米国人のTimothy Brownさんだ。彼は2007年に白血病の治療のため骨髄移植を受けたが、ドナーの骨髄はHIV感染に耐性のある変異遺伝子を持っていた。Brownさんは5年後、エイズ治療薬を使用する必要がなくなった。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年3月6日