豚の角煮を食べると長寿に? 研究者が分析
北京市の100歳の高齢者(計40人)を対象とした、飲食・生活習慣に関する調査によると、30人が豚の角煮を好み、ほぼ毎日食べていることが明らかになった。しかしこれらの高齢者は、トリグリセリド値やコレステロール値が低く、高血圧・アテローム硬化・心筋梗塞・糖尿病などにかかっていなかった。長寿の高齢者は豚の角煮を好むが、これを食べることで長寿になるのだろうか?健康報が伝えた。
浙江大学の顧偉鋼氏らは、豚の角煮を作る際に、豚肉の一部の成分に変化が生じることを突き止めた。原材料となる豚肉は湯引き・煮込みにより、一価不飽和脂肪酸の比率が高まる。二時間煮込むことで、一価不飽和脂肪酸が主要脂肪酸(48.08%)となり、飽和脂肪酸の比率が大幅に低下する。
◆19種の脂肪、一族の長寿と関連
医学系サイトで飲食・長寿をキーワードとする情報を検索すると、どこかで聞いたような情報が表示される。例えば沖縄には100歳を超える高齢者が多くいるが、彼らの飲食の内容は伝統的な中国の習慣に近い。また現地の特色ある食材、豚肉・魚・海草・豆腐が頻繁に食卓にのぼる。イタリアの研究者であるSolfrizzi V氏は2005年、中位数を6.5年とする前向きコホート研究に関する報告を行った(65−84歳の高齢者704人が研究対象)。典型的な地中海型の食事に多く含まれる一価不飽和脂肪酸は寿命を延長し、不飽和脂肪酸と飽和脂肪酸の比率が上昇すると死亡率がわずかに上昇することが明らかになった。