5年間の努力を経て、貴州省平塘県の直径500メートルの球面電波望遠鏡(FAST)のメイン・リングビームが、2013年の最後の一日に完成した。これは世界最大の天文望遠鏡が、全面的に設備設置段階に入ったことを意味する。光明日報が伝えた。
中国の天文学者は1995年、カルスト窪地に直径500メートルの球面電波望遠鏡を建設する構想を発表し、建設地として貴州省黔南ミャオ族自治州平塘県にある自然の窪地を選択した。同プロジェクトは2007年に国からの認可を獲得し、中国9大科技インフラ設備の一つになった。
施工現場において、中国科学院国家天文台のプロジェクト担当者の一人、平塘県副県長の高竜氏は、FASTの3つの自主技術革新について次の3つを挙げた。(1)世界で初めて天然の地形を利用して建設する巨大望遠鏡。(2)能動反射面技術を採用し、反射面全体が4600枚以上の動く等辺球面三角形で構成される。(3)軽量引綱フィードサポート技術を採用し、1万トン級のプラットフォームを数十トンに軽減し、ミリメートル級の動的測位精度を実現。
約3年間の設備設置と調整を経て、この世界最大の望遠鏡は2016年9月末に正式に稼働を開始し、全世界に開放されることになる。現時点ですでに各国の多くの天文学者が、研究・観測計画を提出している。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年1月2日