▽既存の自由貿易協定に対抗するものではない
霍院長は、「今回、APECの加盟国全てがFTAAPの推進に合意したことは大変得難いこと。このような成果が得られ、非常に奮い立たせられた」と述べた。
アジア太平洋は経済総量が世界の57%を占め、貿易額が世界の46%を占める重要な経済地域であり、その経済貿易発展は世界においても重要な影響力を持っている。
2006年に行われたAPEC首脳会議で、FTAAPという構想が初めて正式に打ち出され、APECはアジア太平洋地域の貿易・投資の自由化に向け、より効果的な手段を検討すべきとの見方が示された。しかし、その実現に向けた道筋が明確化されたのはそれから4年が経ってからのことで、ASEAN+3、ASEAN+6、TPP協定といった地域的な取組を基礎として更に発展させることが確認された。
18日のAPEC貿易担当相会合で、中国商務部国際経済貿易関係司の孫元江副司長は「中国は、FTAAPのフィージビリティスタディを行うことを提言する。これは、当該地域の既存のいかなる自由貿易協定にも対抗するものではない」と明確に表明した。
王部長補佐は「FTAAPの実現に向け、まずしなければならないのはフィージビリティスタディ。既存の自由貿易協定を基礎とし、統一的にAPECをカバーする自由貿易協定が実現できるかどうかを検討すべき」との見方を示す。