同じ欧州に位置するルクセンブルクも、全力で人民元オフショアセンターの地位を争奪しようとしている。ルクセンブルクには538億元(約8790億円)の預金、640億元(約1兆円)の貸付金、2560億元(約4兆1800億円)の投資資産がある。中国とルクセンブルクは昨年、双方の基金による投資を許可する覚書に調印した。ルクセンブルクの財相はこのほど、「ルクセンブルクは中国・欧州・アメリカ大陸の架け橋になれる」と発言した。中国とルクセンブルクが昨年共同設立した両国の商工会議所は改選を行い、人民元事業の推進に消極的な役員が職を解かれた。新しい代表者は、「詳細な日程表をすでに作成しており、人民元決済センターに向かいラストスパートをかける」と表明した。
国際銀行間通信協会(SWIFT)が4月28日に発表したデータによると、中国工商銀行が昨年シンガポールで人民元決済サービスの提供を開始すると、シンガポールはロンドンを抜き、香港に次ぐ世界2位のオフショア人民元センターになった。シンガポールの人民元事業は急成長しており、今年3月の人民元決済金額は前年同月比375%増となった。その決済金額が世界全体に占める比率は6.8%に達し、ロンドンは5.9%に留まった。しかしながら、世界最大のオフショア人民元センターは依然として香港であり、人民元決済金額は世界全体の72.8%を占めている。アナリストは、「建設銀行による今回のロンドン人民元決済行の設立は、ロンドンの人民元オフショアセンターとしての地位の強化を促すため、海外の注目を集めている」と指摘した。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年6月20日
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