広場舞(広場ダンス)という言葉がこのところ、ネット上での人気ワードとなり、ネットユーザーの間で論議を呼んでいる。上海市統計局が16 日に発表した調査報告によると、上海市民は広場舞などの活動に比較的寛容な態度を示しており、「支持する」と答えた市民は75.2%に達し、「反対する」人は12%にとどまった。中国新聞社が報じた。
広場舞は、上海でも盛んに行われている。広場や運動場だけではなく、小型ショッピングセンターや住宅地などでも、愛好者が集まって広場舞を楽しんでいる。今月初め、市内で広場舞が原因でいざこざが起こったことをきっかけに、ネット上では広場舞をめぐり活発な意見が取り交わされた。
とはいえ、上海市統計局による公式調査の結果、広場舞に対する上海市民の考え方は、決してネット上で見られるような厳しい意見に傾きがちではないことが判明した。回答した市民のうち、「広場舞などの健康志向の娯楽を実践することは、中高年が身体を鍛えるうえで、至極正攻法なやり方」と考える人は61.8%に達した。また、「広場舞は、高齢者が社交関係を拡大し、孤独感を和らげる上で極めて効果的」とした人は61.4%に上った。「中高年が筋肉・経絡・骨を活性化し、老化を加速させないために効果がある」とした人は60.8%。このほか、「社会の調和をとるためには、異なる立場の人々が互いに相手を理解し、受け入れることが必要」と考える市民は32.1%を占めた。
上海で、広場舞などの活動に対して特に理解を示し、許容する態度を取っているのは、若者層だった。若者の中で、「中高年が楽しみながら身体を鍛える活動として最適なもの」として、広場舞を挙げた人の割合が最も高かった。また、騒音などの問題については、「管理の規範化などの方法を通じて解決できる」とした若者は22.5%と、中高年の回答者より高い割合を占めた。
広場舞に反対の立場をとった1割の回答者は、反対の理由として、「騒音が周辺住民の日常生活や休息に悪影響を及ぼす」が81.8%と最も多く、次に、「公共のスペースを独占するため、他の人々のレジャーやフィットネス活動の邪魔になる」が続いた。また、「中高年の愛好者の中には、広場舞に夢中になりすぎたことで、家庭不和の状態に陥った人もいる」という指摘もあった。
上海市政府が2012年に公布した「上海市社会生活騒音汚染防止弁法」では、毎日午後10時から翌日午前6時の間は、周囲に建物が密集している公共スペースにおいては、楽器または音響設備を使って体操や娯楽などの活動をしてはならない」と定められている。
広場舞をめぐる論争に決着をつけるために、市統計部門は、調査後、「関連規則や制度をより意識的に守り、楽しみつつ自分の心身を鍛えると同時に、他人に対するマイナス影響を極力減らすよう努めること」と呼びかけている。(編集KM)
「人民網日本語版」2014年7月17日