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音楽を通じて中日友好を伝える瀬田裕子さん

人民網日本語版 2014年09月02日07:50
バイオリニストの盛中国とピアニストの瀬田裕子夫妻

「私の音楽を通じてより多くの日本人に中国を理解させ、またより多くの中国人に日本に対する好感を持ってもらいたい」とピアニストの瀬田裕子さんは語る。中国新聞網が伝えた。

8月29日夜に天津大劇院音楽ホールの観客は、日本から来た女性音楽家に拍手喝采を送った。ホールでは絵の中の女性のような美しい静けさを持つ瀬田裕子さんが、中国の曲「黄河頌」を演奏したところだ。

瀬田裕子さんは日本の有名なピアニストだ。東京生まれの彼女の父親は日本の有名な内科医であると同時に、大きな規模の社会保険中央総合病院の院長で、母親は茶道をたしなむ女性だった。この芸術的なムード溢れる家庭で、中国の古典文化の薫陶も受けた彼女は、子供の頃から中国の魅力に引き付けられていた。

1987年、大学を卒業したばかりの瀬田裕子さんは推薦され、中国の有名なバイオリニスト盛中国氏の日本公演の伴奏をつとめることになった。伴奏のピアニストはこれ以降、よく各国の公演に共に出かけるようになり、大きな話題を呼んだ。1994年、この国境のない音楽の世界で愛情を見つけた音楽家たちは結婚した。

「私は幸運にも中国に嫁いで、中国人の妻となって、すでに20年が経った」。天津での公演の夜、瀬田裕子さんは流暢ではないが正確な中国語で観客に心情を語った。「多くの人がよく、中国にいて寂しくないかとたずねてくるが、中国に多くの親戚や友人がいるから楽しいと答えている」。

演奏する曲目で瀬田裕子さんは多くの中国の特色ある曲を選んでいる。特に「黄河頌」を演奏した後は、感激した様子で「この曲を弾くたびに心が揺さぶられる。黄河は中国人の『母なる川』だからだ。私たち日本人にとっては『子の母の川』と言うことができる。中国文化は日本文化の『父親』だからだ」と語った。彼女の言葉が終わらぬうちに、中国の観客は大きな拍手を送った。

最後の演奏で、多くの人が待ち望んでいたバイオリン協奏曲「梁祝」が瀬田裕子さんのピアノ伴奏の下で流れ出した。美しい音楽は繰り返される日中両国の関係を表すかのように時にゆっくり、時に悲しげに響いた。瀬田裕子さんは完全に曲の境地に没頭し、演奏時に時折夫の盛中国氏に気持ちのこもった優しく幸せそうな眼差しを向けた。曲が終わると盛中国氏は妻と共に割れんばかりの喝采に対して優雅で高貴な態度でお辞儀をして答えた。

「心の奥底から中日両国の国民が友好的で平和に交流することを望みます」と瀬田裕子さんは最後に語った。(編集YH)

「人民網日本語版」2014年9月2日

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