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日本が防衛白書発表 中国に批判の矛先

人民網日本語版 2014年08月05日13:55

 日本は5日、2014年版防衛白書を発表する。環球時報の記者は4日午後、東京の記者クラブに駆けつけ、防衛白書に関する防衛省の内部ブリーフィングに参加した。鈴木敦夫・防衛政策局次長、佐々木智則・防衛白書作成事務室長によるこのブリーフィングは、記者に内容の一部を伝えたものの、5日の閣議で防衛白書が正式に了承されるまでは公表しないよう求めた。会場全体がいわくありげな雰囲気に包まれ、撮影も録音も禁じられた。環球時報が伝えた。

 防衛白書は5日の閣議に報告される。したがって4日のブリーフィングで明かされた内容は、まだ「未定の状態」にある。防衛省は謎めいた様子で防衛白書の作成を進めたが、早くも半月前には白書の概要と一部内容が日本メディアによって明らかにされた。

 NHKは7月17日、防衛省がまとめた防衛白書の概要について報道した。これによると概要は、中国が2013年11月に東中国海の広い範囲に防空識別圏を設定したことについて「事態をエスカレートさせ、衝突を招く危険がある」と指摘して、「強い懸念」を表明。さらに「中国は東中国海および南中国海の問題で大きな野心を示し、自らの主張に基づいて、国際法および国際秩序を顧みず、武力による現状変更を企て、周辺地域に圧力を加えている」としたほか、中国の軍事費が26年間で40倍に増加したことに「強い懸念」を表明。これらを踏まえて「日本を取り巻く環境は一層悪化している」と強調するとともに、「安倍政権はこの変化に基づき、憲法解釈を変更して集団的自衛権の行使容認の閣議決定を行った」と説明した。

 共同通信も17日の報道で、防衛白書の一部内容を明らかにした。これによると白書は今年5~6月に数回起きた中国軍機による自衛隊機への「異常接近」に言及。朝鮮の核問題については、朝鮮の最高指導者・金正恩氏が体制維持に不可欠の抑止力として核開発を推進しているとの認識を示した。クリミア半島がロシアに合併された事については「現状変更を強行する行為は同時にアジアなどに影響する世界的な問題だ」とした。

 集団的自衛権の行使容認も今回の防衛白書の大きな重点だ。防衛白書は憲法解釈の変更によって集団的自衛権の行使を容認した安倍政権の閣議決定について記したほか、米軍普天間基地に配備された新型輸送機オスプレイが昨年11月のフィリピンの台風災害時に投入されたことに言及し、災害時にオスプレイを効果的に活用できることを強調した。

 日本政府は1970年に初めて防衛白書を発表。1976年からは毎年発表している。2014年版防衛白書は40冊目ということになる。日本の安保状況を記し、防衛政策を説明するこの政府文書において、近年「中国」という言葉が中心、重点となっている。2009年版防衛白書は中国の国防政策および軍事動向を「懸念事項」と位置づけ、2011年版では東中国海、南中国海での中国の活動に初めて「覇権主義」の名を冠した。2012年版では中国に軍事費の透明性を高めることを要求し、2013年版では「日本を取り巻く安全保障環境は厳しさを増している」との危機的表現を初使用。日本の防衛白書はすでに「中国脅威論」を誇張する「シリーズ・叢書」になっていると言える。そして今回の白書では中国関連の刺激的な内容がさらに増える。

 中国の日本問題専門家は「日本の国内では、安倍氏は首相に返り咲いて以来、中国関連の内容を毎年増やし、防衛白書の『効き目』を極限まで発揮して、自らの野心を一歩一歩実現しようとしている。日本は集団的自衛権行使の正念場にあり、安倍氏は白書を通じて『中国の脅威』の誇張を強化し、民衆とメディアを惑わし、抵抗を弱めることをなおさらに望んでいる。対外的には、日本は『中国脅威論』を誇張することで、『同病相憐れむ』国々を抱き込み、中国封じ込めの陣営を構築するとともに、『中国の一方的な力による現状変更』と訴えることで、世界各地でいわゆる『積極的平和主義』を売り込むことができる」と指摘している。(編集NA)

 「人民網日本語版」2014年8月5日

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コメント

最新コメント

宮田聡美   2014-08-05119.131.88.*
日本の「防衛白書」によると、中国が防空識別圏を設定して、その中に例の領有権について争議が存在する島々を含んでいることに、強い懸念を抱いた結果、軍事力を強化するのだそうです。というわけで、やはり例の島々は、領有権について争議が存在するので、日米安保条約の適用外という正当理由を日本が作ってくれました。あのわざとらしい、しかもお粗末な「命名」騒動も、領有権の争議の存在を裏付けています。アメリカにとっては、よかったですね。逃げ道が出来て。