オンライン旅行会社の中国最大手・携程旅行網はこのほど、「2015年春節・中国人の旅行願望調査報告」を発表した。これによると、「2015年春節(旧正月。2015年は2月19日)連休には、旅行に行きたい」と答えた回答者は8割近くに達し、例年の割合を大きく上回った。ただし、国内旅行はどこも混み合っているため、「海外旅行を計画している」とした人が5割以上を占めた。旅行の予約方法に関しては、「旅行関連サイトを通じて、旅行商品を比較検討し、選択する」とした人が8割を上回った。「携帯端末を利用して旅行商品を選び、予約する」人は4割を占め、春節旅行が「モバイル化」に進む傾向がうかがえる。中国網が伝えた。
春節旅行で人々が重点をおくポイントは、「料金」「コース設定」「サービス」などに集中した。最も重視する点として、「料金」を挙げた人は71%、「コース設定」は68%、「サービスの内容や質」は49%だった。国民の消費レベルが向上するのに伴い、春節中の旅行は、普段の旅行より思い切って多くのお金を使う予定の人が増えた。1人あたりの妥当な消費額として、「3001元から5千元(約5万7千円から9万5千円)」とした人は30%に上り、「5千元(約9万5千円)以上使う予定」の人も3分の1を占めた。
業界専門家は、「海外旅行のハードルが低くなり、また、高速鉄道・自家用車・飛行機を使った国内旅行が簡便化し、ネット観光の技術革新や価格競争など、旅行者に大きな利益がもたらされる要因によって、中国人の旅行願望は今年、さらにグレードアップするだろう」との見方を示している。今年の春節連休は、観光客数は史上最多となり、「スマート旅行」のレベルも最高となると予想される。今年の旅行は、コストパフォーマンスが過去最高となり、国内のオンライン旅行サイト大手各社や各種アプリは、数万のツアー商品を売り出しており、「ひとつ購入すればさらにひとつ無料プレゼント」や「1元入場券」などの優待キャンペーンを繰り広げている。
春節連休中の予約状況から見て、海外旅行、高速鉄道・マイカー旅行、パックツアー・個人旅行、入場券など関連製品の販売が、今後大幅に伸びると見込まれる。国内では東北、海南、華東、雲南、四川の各地、海外では日本、タイ、台湾地区、オーストラリア、米国などが、春節旅行の人気目的地として注目されている。特に人気の高い方面では、観光客は5割以上増加する見通し。
今回の調査は、全国30数都市に住むネットユーザーを対象として実施され、有効アンケート回答1331件を回収して取りまとめられた。報告書では、2015年春節連休の国民の旅行願望、費用、期間、目的地、注目ポイントなど多方面に及ぶ傾向が、全面的に網羅されている。(編集KM)
「人民網日本語版」2015年1月22日