2015年6月3日  
 

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中韓がFTA調印、アジアの重心に 出遅れる日本

人民網日本語版 2015年06月03日08:23

中国と韓国は1日、自由貿易協定(FTA)を正式に調印した。中国が対外的に締結したFTAとしては過去最大規模で、貿易額も最大のFTAになる。発効すると中韓貿易で取り扱う商品の90%がゼロ関税を適用されるため、中韓FTAは両国の経済成長を喚起し、中国の国内総生産(GDP)を0.3%、韓国のGDPを0.96%、それぞれ引き上げるとする研究もある。(環球時報社説)

中韓FTAは東アジア自由貿易の大きな成果でもあり、広範囲に多層的な影響を及ぼすことは必至だ。締結に至るまで検討と交渉に10年がかかったため、中韓FTAを高く評価しない人もこれまではたくさんいた。中日韓3カ国の自由貿易交渉は紆余曲折をたどり、政治的要因に振り回されている。中韓にもイデオロギーの相違があり、朝鮮半島情勢は不安定かつ微妙で、韓国は米国の同盟国でもあり、米国が主導する環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)への加入でも積極的な態度を示している。中韓FTAの交渉がまだ途上にあったとしても、それには相応の理由が考えられた。

だが中韓は最終的にFTAを締結した。これは「意思が明確でありさえすれば、どんな困難も克服できる」という成功の模範例であり、具体例だ。韓国は中国の重要な隣国であり、中韓FTAは中国政府の対外開放に向けた真の姿を世界に知らせるものとなる。また中韓FTA自身が世界に対し、「韓国が中国の自由貿易パートナーになれるのなら、世界の多くの国も同じようになれる」ことを示している。

北東アジアの3つの主要エコノミーである中国、日本、韓国のうち、中韓がFTAを締結し、日本は出遅れた。日本は今後、一定の圧力を受けることが予想される。2014年の中韓貿易額は2905億ドル(約36兆1701億円)に達し、中日貿易額の3124億4千万ドル(約38兆9019億円)と大差なくなった。日本が迷い続けるなら、中韓貿易はほどなくして東アジア地域で最大の二国間貿易となり、地域全体の貿易の重心となり、日本の経済的な影響力を侵食することになる。


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