「錦繡」は2008年に作曲された、成都無形文化遺産フェアのテーマ曲だ。その歌詞は、成都の一人の「お針子」の視点から、四川省の縫い物の奥深さを巧みに示している。歌手・李宇春が中国中央テレビ(CCTV)の「春晩」(春節を祝う中国の国民的年越し番組で、日本 の紅白歌合戦に相当)の舞台でこの曲を披露すると、観衆と視聴者が驚きの声を漏らした。これは番組が「フロント・プロジェクテッド・ホログラフィック・ディスプレイ」と呼ばれる技術を使い、李宇春を4人に「分身」させることで、驚きの視覚効果をもたらしたからだ。この変幻自在の綺羅びやかな効果は、想像もできないようなショーを演出した。
番組の撮影スタッフは同技術を採用し、李宇春の3D舞台を作った。この手の込んだ舞台演出により、同演目は未年の「春晩」で最も高額な演目となった。
「バーチャルイメージング技術」とも呼ばれる同技術は、光の干渉と回析の原理により物体のリアルな3D画像を記録・再現する。同技術は空に立体的な画像を描き出すほか、出演者と画像を共演させることで、驚きの演出効果をもたらす。同技術は製品の展示、モーターショー、ファッションショー、舞台の演出、バー、離れた会場の交流などの使用に適している。
この「分身術」により、「錦繡」は好評を博した。某サイトが実施中の同番組のアンケートによると、李宇春の「錦繡」の注目度・満足度が数多くの演目の中で最高となっており(25日現在)、100万以上の得票数によりトップを独走している。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年2月25日