駐米中国大使「米側の行為は南中国海の『軍事化』を招く恐れ」 (2)

崔大使は中米関係について中国側の立場を明らかにした。崔大使は「今日中米協力はかつてない深みと広さに達している。両国関係は多くの人が想像するよりも堅固で強靱だ。同時に、中米関係は過去にもまして制御が困難なようで、協力は拡大し続けているが、双方の溝も顕在化し続けている。中米が最終的に衝突へと向かうことを懸念する人々が増えている。こうした状況の一部は中米関係自体の複雑性に由来する」と述べた。

中米の相手国への見方について崔大使は「米国には中国の全ての行為が世界における米国の地位に挑戦するものだと考える声がある。中国にも、米国の全ての行為には中国封じ込めの意図があると考える声がある。こうした考えはいずれも正しくなく、中国や米国が政策策定過程において考慮すべき多方面の要素を認識していない」と述べた。

崔大使は「中国はたゆまぬ発展、世界との融合の緊密化に伴い、利益が国外へと拡大し、一層の国際的責任を担う。この過程において中国は米国と積極的で安定した関係を構築する必要がある。米国が中国の利益を損なう時には、われわれは当然自らの利益を断固として守り、米国に変更を求める必要がある。だがこれは米国の地位に挑戦したり、取って代わろうとするものでは決してない」と強調。

「中米間には常に溝があり、いくつかの溝は短期間では解決困難であり実務的、建設的に管理・コントロールし、両国関係を主導せず、両国関係が正しい道からそれないようにする必要がある。中米両国は新型のパートナーシップを構築し、グローバルな試練に共同で対処するべきだ。来年、米国は新たな大統領を迎える。われわれは引き続き両国関係を積極的な道に沿って前進させるべきだ」と述べた。（編集NA）

「人民網日本語版」2016年5月20日