南中国海でインドネシア艦船が中国漁船に発砲、外交部のコメント

インドネシア海軍艦船が中国漁船に発砲した件について、外交部（外務省）の華春瑩報道官は19日の記者会見で「インドネシア軍艦は武力を乱用し、中国漁民の生命と財産の安全を侵害し、国連海洋法条約を含む国際法に深刻に違反し、南中国海における関係国の行動宣言に違反した」と表明した。

【記者】報道によると、インドネシア海軍報道官は18日、インドネシア海軍艦船が同日ナトゥナ諸島海域で不法操業していた中国漁船1隻を拿捕し、中国人乗組員7人を拘束したと発表した。その間、警告発砲も行なったという。これについて中国側の確認をいただきたい。

【華報道官】17日、中国漁船が南中国海の中国南西の伝統的漁場で正常に操業していた際、インドネシア海軍艦船複数にかき乱され、発砲を受け、漁船が破損し、乗組員1人が発砲で負傷した。その他、漁船1隻が拿捕され、乗組員7人が拘束された。

知らせを受けて、中国側は付近で取締中の海警艦船を現場海域に緊急派遣して漁船と漁民を保護し、負傷者を救助するとともに、外交ルートを通じてインドネシア側に強く抗議し、厳正な申し入れを行なった。18日朝、負傷した中国人乗組員は海南の現地病院に緊急搬送されて治療を受け、現時点で傷の状態はコントロールされている。

現場海域は中国漁民の伝統的漁場であり、中国・インドネシア双方の海洋権益主張が重なる海域だ。インドネシア軍艦は武力を乱用し、中国漁船をかき乱し、発砲し、中国漁民の生命と財産の安全を侵害し、国連海洋法条約を含む国際法に深刻に違反し、南中国海における関係国の行動宣言に違反した。武力を乱用するこの行為に中国側は強く抗議し、非難する。中国側はインドネシア側に対して、争いを複雑化させ、拡大させ、平和と安定に影響を与える行動をもうせず、海上漁業問題を建設的方法で取り扱うよう促す。（編集NA）

「人民網日本語版」2016年6月20日