このほど発表された「視覚健康」白書の統計データから、2012年、中国の5歳以上人口のうち、なんらかの眼の病気に罹患している人は約5億人、うち近視の人は約4億5千万人いることが明らかになった。北京大学中国健康発展研究センターのセンター長を務める李玲教授は、このほど開催された「国民の視覚の健康シンポジウム」において、「有効な対策を講じなければ、2020年には5歳以上で近視となる人はさらに増加し、約51%を占める約7億に達するだろう」と指摘した。人民日報海外版が報じた。
「国民視覚健康」研究報告によると、中国では、3人に1人が近視だ。我々の周辺には、勉強や仕事、日常生活を快適にこなすためメガネをかける人が増える一方だ。
ビジョン・インパクト・インスティテュートのグローバルコンテンツ&コミュニケーションズ部のクリスティン・グロス部長は「現在、視力矯正が必要な人は、世界に約45億人おり、人口全体の63%を占めている。また、このうち25億人は矯正していない。視力低下は公衆衛生・社会問題における深刻な問題のひとつであり、日常生活や生産生活にさまざまなマイナス影響が及ぶ恐れがある。国際的な衛生機関や他の国際組織はいずれも視覚の健康に関する研究を前向きに進め、各国政府に必要な策を講じるよう呼びかけているが、視覚健康の問題の国別研究については、ほぼ皆無であるのが現状だ。中国が発表した『国民視覚健康』白書は、この分野での先駆的な役割を果たした」とコメントした。(編集KM)
「人民網日本語版」2016年6月20日