■共通認識を形成し、アジアの声を伝える
メディアは社会の展望者であり、論説は主流メディアの魂だ。論説員に焦点を合わせた今回の対話は、有益な革新だ。論説を重視したこうした試みこそが、ASEANプラス3協力に思想の力と価値の先導的役割を提供する。
人民日報の盧新寧副編集長は「メディアの論説は国家関係の健全で安定した発展にプラスのエネルギーを提供し、3つの原則を堅持する必要がある。メディアの理性によって国家の理性を促し、問題を回避してはならず、問題を激化してもならず、一時的ないざこざを乗り越えて、世論の力によって国と国が溝を乗り越え、共通認識を求めるよう後押しする。メディアの姿勢によって市民を先導し、自制的、客観的、冷静、理性的な観点から具体的な問題を見て、考える。メディアの価値によって地域の価値を築き、より大きな『アジアの発言権』を連携して図り、共通の価値観を築く際に、世界に東アジアの声を伝える」と表明した。
シンポジウムのテーマは「共通認識の形成」だが、メディアの代表が問題を回避することはなかった。ニューメディアの台頭下で主流メディアが直面する試練であれ、焦点となる問題の「ナショナリズム」であれ、フィリピンの南中国海仲裁裁判や米韓による韓国へのミサイル防衛システム「THAAD」の配備であれ、出席者は胸襟を開いて対話し、溝の縮小に努めた。
韓国紙「ハンギョレ」の朴贊洙論説委員によると、同紙は「THAAD」配備に反対し、多くの民衆を含む韓国の野党も反対している。同氏は、各国はまず朝鮮核問題の解決に努力し、対話によって北東アジアの安定と発展を維持するべきだとの考えを示した。
日本紙「朝日新聞」の長古谷浩一中国総局長は「地域各国には各々の歴史と国情がある。これによって『共通認識を形成する』とのテーマの積極的な意義が一層浮き彫りになる。各国代表が踏み込んだ議論を通じて、小異を残して大同につくことは、相手国の立場を深く理解し、問題の解決策を探る助けになる」と述べた。
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