第2に、THAAD配備は安全の平等性への挑戦だ。安全の平等性は、各国が地域の安全問題に平等に参加する権利を有すると共に、地域の安全維持の責任を共に有することに体現される。どの国も地域の安全問題の独占を図り、他国の正当な権益を侵害すべきではない。現在、米国はいわゆる安全保障上の脅威を名目に、実際には中露の正当な安全保障上、戦略上の利益を損なう行動を取っており、その企ては明々白々だ。
第3に、THAAD配備は安全の包括性を損なう。各国は本来、主権、独立、領土の尊重、及び内政不干渉など国際関係の基本的準則を順守するとともに、各国の合理的な安全保障上の懸念に配慮すべきだ。第三国を念頭に置いた軍事同盟の強化は、地域の共通の安全の維持にマイナスだ。THAAD配備は米国が朝鮮半島の緊張の機を借りて同盟国との関係を近づける重要な手段だ。中国は、日本がTHAADの導入について検討すると公言していることにも留意しており、これは米日韓ミサイル防衛協力を推し進める意図が大きい。米国主導の軍事同盟システムが自らの利益の実現を目標に、地域の安全保障情勢上の溝、矛盾、不信感を激化して、各国が朝鮮半島の非核化など重大な目標で合力を形成するのをより困難にしたのは明らかだ。
THAAD配備に対して、中国は関係国に慎重に行動するよう数度警告するとともに、韓国に対してTHAAD配備が自らの安全に真にプラスかどうか、朝鮮半島の平和・安定実現に真にプラスかどうか、朝鮮半島の核問題の解決に真に寄与するかどうかをよく考えるよう忠告した。
利益が融合し、安危を共にする。世界は日に日に繁栄と損害を共にする運命共同体となりつつある。THAAD配備は共通の安全保障の大義に背き、その結末は深刻なものになる。中国は関係国に対して、過ちを認めて非を悟るよう懇々と諭す。(編集NA)
「人民網日本語版」2016年8月2日
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