日本貿易振興機構(ジェトロ)は28日に北京で、拡大する中国消費市場と日系企業のビジネスチャンスをテーマとした説明会を開催し、中国の消費が安定成長を保つ原因や日系企業の中国市場に対する見方などについて詳しく説明した。北京事務所の田端祥久所長は、「消費は経済成長の第1の動力であり、中国人の消費は質が徐々に向上し、中国消費市場には一連の新たな特徴がみられるようになった」と述べた。人民網が伝えた。
ジェトロは今年1~6月に在中国日系企業30社を対象とする訪問調査を実施し、「最近の中国の社会消費の特徴をどうみるか」をたずねた。企業が寄せた回答から次の3つの特徴が導き出される。
(1)入門級ぜいたく品とサービスが人気。所得水準の向上にともない、中国人消費者は基本的な生活必需品では満足しなくなり、生活レベルの一層の向上を追求するようになった。
(2)安心・安全な消費。質が保証された製品であれば、値段が少しくらい高くても、中国人消費者は買いたいと思うようになった。
(3)楽しく個性的な商品の追求。複数の日本企業が、中国の若い世代の消費者の価値観に変化が生じ、今ではその商品に自分の支払う価格以上の価値があるかどうかを考えるようになったとの見方を示す。機能を買うのであり、ブランド品だから買うということはなくなった。
ジェトロが主催した中国市場販路開拓商談会(2016 in 北京)が同じ日に北京で開催された。日本企業40数社がオリジナルの個性的な製品を引っ提げて参加した。来場者をみると、提携相手を捜す中国企業もたくさんあったが、日本製品好きの一般消費者の姿も多数みられた。2人連れの若い女性は、「今年は2回目の参加で、目的は日本ならではの面白いものをみつけること。化粧品、雑貨、装飾品など、面白くて、他の場所で手に入らないものなら、とりあえず買ってみたい」と話した。こうした発言は、ジェトロの「中国人消費者は楽しくて個性的という点に商品の価値を見いだすようになってきた」という分析を裏付けるものだ。(編集KS)
「人民網日本語版」2016年8月1日
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