中国電信(チャイナテレコム)、中国移動(チャイナモバイル)、中国聯通(チャイナユニコム)の3大キャリアはこのほど、ローミング料金を廃止することを相次いで発表し、20年以上続いたローミング料金システムが歴史の舞台から姿を消すことになった。ローミング料金以外にも、「化石のような形骸化した料金」の段階的廃止を望む声は多く、電気通信サービスの利用者が改革のメリットを享受できるようになることが期待されている。
▽ローミング料金消滅までの時間表
3大キャリアのローミング料金廃止の措置やタイミングはそれぞれだ。中国電信は年内に段階的に廃止する。中国移動は年内にローミング料金を含む料金パックの販売をやめる。中国聯通は10月1日からグループのローミング料金を含む料金パックを廃止する。
キャリアはローミング料金を含む新料金パックの販売を停止するとしているが、ローミング料金を含む既存の料金パックのユーザーにとってローミング料金は引き続き存在することになり、ユーザーは自身の利用状況を踏まえて、これまでの料金パックを継続するか、ローミング料金を含まない新料金パックに切り替えるかを選択することができる。
電気通信事業のアナリスト付亮さんは、「キャリアが旧ユーザーを対象としたローミング料金廃止の措置を実施するのはおそらく来年になってからだが、膨大な件数の契約中の料金パックを処理する作業はこれまた非常に膨大で、非常に困難な任務だといえる」と指摘する。
▽速度向上と料金引き下げで改革のメリットをより多く享受
ローミング料金の廃止措置はもちろん評価できるが、キャリアは市場の発展の流れに常に対応して、事業構造を最適化し、通信量を中心とした経営モデルに転換し、革新を企業の重要なコア任務としなければならない。
中国電信はすでに通信量に応じて料金を課すサービスを始めている。通信事業の専門家・立剛さんによれば、「キャリアが100%通信量に応じて料金を課すというのが大きな流れで、こうした料金計算方法は消費者にとってみれば自主決定権がより多くなることを意味する。これまでの料金パックでは通話量とデータ通信量がそれぞれ独立して振り替えることができなかったが、通信量建ての料金計算であれば、消費者がニーズに応じて振り替えを選べるようになり、料金パックの利用効率が高まる」という。
また項さんは、「今後、速度は向上し料金は下がる可能性がさらに拡大する。キャリアの通信量サービスの向上と消費者の通信量利用ニーズの増加にともない、全体的な支出にはそれほど大きな変動がないながら、消費者の享受するサービスは大幅に向上することになる」と予想する。(編集KS)
「人民網日本語版」2016年8月25日
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