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宇宙実験室「天宮2号」、宇宙給油を実現するには?

人民網日本語版 2016年10月21日15:42

有人宇宙船「神舟11号」の有人飛行任務を遂行する宇宙飛行士の景海鵬氏と陳冬氏は20日午後、宇宙・地球間遠隔医療立会診察システムを使い、宇宙飛行士、宇宙飛行士サポートルーム、遠隔医療立会診察センター、地上サポート病院の連動に成功した。宇宙・地球間遠隔医療立会診察に必要なデータ伝送路を構築し、中国初の宇宙・地球間遠隔医療立会診察システムを検証した。これは中国の宇宙飛行士の、中長期軌道上飛行医療保障能力の大幅な向上を示している。北京晨報が伝えた。

神舟11号とのドッキングの他に、宇宙実験室「天宮2号」は来年、補給船「天舟1号」とのドッキングを行い、推進剤軌道上補給技術を検証する。この技術は未来の宇宙ステーション建設における最重要技術の一つだ。

天宮2号が推進剤の軌道上補給試験を実施するためには、天舟1号の協力が必要となる。

中国航天科技集団第五研究院天宮2号宇宙実験室チーフエンジニアの朱樅鵬氏によると、補給とは補給船の推進剤をパイプによって天宮2号、つまり未来の宇宙ステーションに輸送することを指す。ガソリン給油のように、補給船の燃料を宇宙実験室に注入する。

中国の未来の宇宙ステーションは宇宙上を運行するため、空気抵抗の影響を受け、宇宙ステーションの軌道高度が徐々に下がることになる。そのためそれまでの高度を維持するためには、燃料を使い宇宙ステーションを浮かせる必要がある。地上から補給船を打ち上げ、宇宙ステーションに燃料を補給しなければならない。天宮2号はこの技術を検証しようとしている。

2つの宇宙船がフローティング機構を使い、推進剤補給パイプをつなげる。天宮2号のブロワー送風機を使いタンク内の高圧ガスをガスポンプに再回収することで、補給船と天宮2号の補給システムの圧力差を作る。それからパイプを使い補給船の推進剤を天宮2号に移す。

圧力差を使い液体燃料をタンクに移す過程は、地球上のガソリン給油のように見えるが、それを実現するのは容易なことではない。

なぜならこの技術を地上でシミュレートすることができないため、宇宙環境の実際の操作により技術の信頼性を検証しなければならないためだ。そのため天宮2号の任務はより困難になっている。宇宙ステーションは将来的に、軌道上を10年以上飛行することになるからだ。推進剤は補給船による補給が必要なため、この技術を必ず把握する必要がある。(編集YF)

「人民網日本語版」2016年10月21日

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