2016年10月20日  
 

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南中国海を越えた握手

人民網日本語版 2016年10月20日15:14

習近平国家主席の招待を受けて、フィリピンのドゥテルテ大統領が18日から21日まで中国を公式訪問している。中比両国にとって、これは南中国海を越えた握手だ。(文:賈秀東・本紙特約論説員、中国国際問題研究院特別招聘研究員。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)

この握手は得難いものだ。フィリピンのアキノ前大統領は南中国海問題と対中政策で対立姿勢をとり、たびたび挑発した。ドゥテルテ大統領は就任後、対中政策の調整に着手し、中比双方は接触を増やし、中比関係の転機を迎えた。

この握手の意義は非凡だ。中比双方が共にドゥテルテ大統領の訪問を通じて、政治的相互信頼の修復、溝の適切な処理、実務協力の深化、伝統的親善の継続を期待していることが見てとれる。今回の訪問が成功すれば、中比関係にとって転換点となり、両国関係を健全で安定した道に戻す助けとなる。

事実が証明するように、中国とフィリピンの間に横たわる南中国海は、両国間に政治的溝を生じうるし、双方が緊密な関係を構築するための紐帯にもなりうる。どちらの道を選ぶかは、主にフィリピン側が真摯な姿勢を示し、正しい選択を行なうかどうかにかかっている。中国側は常にフィリピンを含む当事国との協議と交渉を通じた争いの平和的解決に尽力しており、ASEAN諸国と共に努力して、南中国海での実務協力を積極的に検討し、南中国海地域の平和と安定を共に維持し、南中国海を平和の海、友情の海、協力の海とすることを望んでいる。南中国海問題をめぐる溝の管理・コントロールについて中比間にはかつて共通認識があり、南中国海での協力を探る面でも成功した事例がある。対話と協議が争いを解決する唯一の正しく実行可能な道であり、それ以外の道はない。

南中国海問題をめぐる争いは一夜で解決できるものではなく、1回の上層部訪問で解消できるものでもない。まさに南中国海問題の複雑性と重要性ゆえに、中国側は早くから「争いを棚上げし、共同開発する」ことを主張してきた。領土主権と海洋権益をめぐる争いにおいて、自らの立場を容易に放棄できる国はない。双方の立場をすぐに調停できない中、南中国海問題の最終的な解決までは、「争いを棚上げ」するとともに、共同開発を推進する道を検討することが、各国の共通利益に最も合致する。極めて重要なのは、係争を棚上げし、問題を複雑化しなければ、重要分野での両国協力の環境を築けることだ。


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