「神舟11号」の有人飛行任務を遂行する宇宙飛行士の景海鵬氏と陳冬氏は北京時間19日午後、中国初の宇宙・地球間遠隔医療立会診察システムを使い、宇宙飛行士、宇宙飛行士サポートルーム、遠隔医療立会診察センター、地上サポート病院の連動に成功し、必要データの伝送路を構築した。科技日報が伝えた。
中国宇宙飛行士センターは同システムの検証について、同センターの長期軌道上飛行医学サポート力が大幅に向上したことを示したと表明した。
同センター宇宙飛行士医療監督・保障研究室長の呉斌氏によると、景氏と陳氏は地上訓練で止血・消毒・包帯・薬交換などの基本的な医療技能のほか、心肺機能蘇生、心臓マッサージなどの救命技能を身に着けた。呉氏は「未来の宇宙ステーションの任務で、宇宙飛行士の軌道上での滞在期間が延長され、疾患にかかる確率が上がる。これは宇宙飛行士の軌道上での診断と医療保障に対して、厳しい要求を突きつける」と指摘した。そこで同センターは神舟11号有人飛行任務で、宇宙・地球間遠隔医療立会診察システムを構築した。同システムは遠隔医療サポートセンターを中心とし、宇宙実験室「天宮2号」、宇宙飛行士サポートルーム、地上サポート病院を連結し、宇宙・地球共同の医学問題専門家立会診察の随時実施の需要を満たす。
呉氏は「本日は動画・画像ダウンロードテストを実施した。一般医学検査と低侵襲心機能検査の医療データをダウンロードし検証したところ、音声・画像が鮮明で、完全な医学検査データが得られた。これは宇宙・地球間遠隔医療立会診察システムのリンクがすでに構築されており、リアルタイム遠隔立会診察の能力を付けたことを証明した。宇宙飛行士の軌道上での診療は通常、医療監督医師によって直ちに行われる。症状が複雑で診断が困難な場合、地上サポート病院の臨床専門家の立会診察が必要になる。提案された件については、宇宙飛行士センターが決定を下し処理する」と説明した。
呉氏によると、今回ダウンロードされた生理データを判断したところ、両氏の身体状況はすべて正常だったということだ。さらに今後数日内に、医学問題の宇宙・地球共同立会診察と検証をシミュレートする計画だ。(編集YF)
「人民網日本語版」2016年10月20日
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