国際スパコン応用分野の最高賞、ゴードン・ベル賞を受賞した中国チームのメンバーの一人、中国科学院ソフト研究所の楊超研究員が北京に戻った。楊氏は27日、記者に対して、「私たちは確かにスパコンの国際舞台で大賞を受賞したが、中国では私たちだけではなく、多くのチームがこのような実力を持っている。中国はスパコンの応用で、国際での発言権を確立し始めていると言っても過言ではない」と話した。科技日報が伝えた。
米ソルトレイクシティで17日に行われた、スパコン分野最大の学会・見本市「SC16 2016」で、楊氏と清華大学の薛巍氏、付昊桓氏、北京師範大学の王蘭寧氏らによる共同研究チームが、「1000万コア拡張可能大気動力学全陰解シミュレーション」によって同賞を手にし、中国初受賞となった。
ゴードン・ベル賞審査委員長、米NASAエイムズ研究センターの関係者が、楊氏とそのチームを高く評価し、受賞は当然の成り行きと判断した。審査副委員長、東京工業大学教授の松岡聡氏は、「私が目にした最も印象的な取り組みの一つだ。中国は自ら開発したスパコンの自主的な応用を初めて実現し、秀でた取り組みであることを十分に示した」と述べた。
コアはコンピューターのプロセッサの中核部分だ。中国製スパコン「天河2号」は312万コア、「神威太湖之光」は1064万コアで、海外最大規模のスパコンは157万コアのみ。楊氏は、「1000万コアのスパコンを使用する際に、アルゴリズムの行為がどうなるか、特徴がどうなるかについては、中国人科学者のみが発言権を持つ。アルゴリズムの革新により、私たちの研究は高分解能気候シミュレーション、高精度データ天気予報に用いる潜在力を持つ。これにより、全国の異常気象及び自然災害に対する減災・防災能力を全面的に高めることができる。さらに航空・地学・エネルギーなどの計算分野でも、広く応用できるという将来性を持つ」と話した。(編集YF)
「人民網日本語版」2016年11月28日
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