中国人が日本の焼き餃子を初めて見た時は、特に何も感じず、中国の「パクリ」とぐらいにしか思わないだろう。しかし、日本で長く生活していると、その主観的判断は間違っていたことに気付く。(文:徐航明。瞭望東方周刊掲載)
実際には、日本の焼き餃子と中国の水餃子は、食感や食べ方、作り方など全てが違う。
相違点をざっとまとめてみると、日本の焼き餃子と中国の水餃子の主な違いは三点あげられる。一つ目は食感。中国の水餃子はもっちりしているが、日本の焼き餃子はパリッとしている。二つ目は食べ方。中国の水餃子が主食であるのに対して、日本の焼き餃子はおかずとして食べる。そして最後に作り方。中国の水餃子の皮は程よい厚さが求められるが、日本の焼き餃子の皮は必ず薄くなければならない。
このような大きな違いには、歴史的な理由がある。
第二次世界大戦後、静岡県浜松市など、製造業が集まる場所には、中国の戦地から帰って来た多くの軍人が集まった。その一部の人々が同地で生産された豚肉やキャベツを使って、中国で食べた餃子を作って商売するようになったのだ。
日本の主食はお米が絶対的地位を占めているため、水餃子が焼かれて、おかずとして食べられるようになった。材料が安く、おいしいため、焼き餃子は日本であっという間に広まっていった。
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