習近平国家主席は19日、リマで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)・CEOサミットで基調演説し、「サツマイモの茎と蔓」の比喩を用いて中国の発展とアジア太平洋の発展との関係を説明し、中国がアジア太平洋に根を下ろし、アジア太平洋を建設し、アジア太平洋に幸福をもたらしているという生き生きした事実を語り、アジア太平洋の発展を後押しする揺るぎない決意を表明した。(文:賈秀東・人民日報海外版の特約論説員、中国国際問題研究院特別招聘研究員。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
中国が正式にAPECのメンバーになってから今年でちょうど25年。過去25年間、中国は一貫してAPECの積極的な参加者、貢献者であり、アジア太平洋の大家族を構築するうえで重要な役割を発揮してきた。過去25年間で中国の国内総生産(GDP)は世界11位から世界2位へと躍進し、輸出入総額は世界14位から世界首位へと増加し、アジア太平洋の経済構造における地位も辺縁から中心へと移り、圧倒的多数のAPECメンバーにとって主要な貿易パートナー、輸出市場となった。まさに習主席が述べたように「中国は一歩一歩アジア太平洋へと向かい、アジア太平洋も一歩一歩中国へと向かっている」「中国は自らの発展を図ると同時にアジア太平洋諸国の共同発展を積極的に先導し、地域の人々により多くのチャンスを創造している」のだ。
世界経済は依然回復力と成長力の不足という困難な状態を脱しておらず、アジア太平洋地域の持続可能な発展も多くの試練に直面している。習主席は今回の演説で、果敢に責任を担い、リーダーシップを発揮し、力強い調整行動を取り、世界経済の回復に新たな原動力を注ぎ、世界経済の成長に新たな道を切り開くようアジア太平洋に呼びかけた。習主席は4つの「キーワード」を用いてアジア太平洋と世界の経済発展の促進について「中国の構想」を打ち出した。「統合」「コネクティビティ」「革新」「協力」だ。
4つの「キーワード」は実際に合致し、急所を突き、アジア太平洋経済の発展と地域協力の促進の方向性を指し示した。このうち経済統合促進の重要性を強調したことは、現在のアジア太平洋にとって特別な意義がある。過去25年間のアジア太平洋と中国の発展は経済統合のプロセスと開放のたゆまぬ拡大のおかげだ。APECメンバーは地域貿易の自由化と円滑化の推進、地域経済統合の促進の面で野心的な目標を立て、これに向けて積極的に努力してきた。だが新たな情勢の下、一部の国では保護貿易主義が台頭し、反グローバル化のムードが広がり、経済統合の原動力が不足しており、アジア太平洋地域にも地域経済貿易協定の断片化という趨勢が存在する。習主席は「いかなる貿易協定が広範な支持を得たいなら、開放、包摂、各国共に及ぶ利益、ウィンウィンを堅持しなければならず、排他的協定は正しい選択ではない。中国はアジア太平洋自由貿易圏の構築プロセスを積極的に推し進めており、このプロセスがアジア太平洋の開放型経済を制度面で保障し、アジア太平洋経済統合の重要なキャリヤーになると考えている」と指摘した。
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