「東京裁判と世界の平和国際学術フォーラム」が12日に上海で行われた。(人民日報「鐘声」国際論評)
東京裁判の開廷から今年で70年になる。極東国際軍事裁判の日本人戦犯に対する裁判は、侵略戦争を発動し、被害国民の鮮血に双手の満ちた元凶にしかるべき処罰を下し、国際正義を広め、人類の尊厳を守った。ある学者は、東京裁判は「戦争自体より踏み込んだ清算だった。軍隊ではなく法律を用いたからだ。当事者に着眼しただけでなく、世々代々の後代の人々に示したからだ」と指摘する。
シンポジウムに出席した各国の専門家は報告で、東京裁判の価値は様々な次元に体現されていると指摘した。国際政治の観点からは、東京裁判はカイロ宣言、ポツダム宣言などと共に戦後アジアの国際秩序の基礎を固めた。
国際法の観点からは、東京裁判が体現したのは「勝者の正義」ではなく「正義の勝利」だ。罪刑法定主義の原則を発展させるとともに、戦争は不法との共通認識を形成した。その適用した「侵略戦争罪」「人道に対する罪」「戦争犯罪に対して個人が罪を負う」などの概念は、国際法の理論でも実践でも重大な意義を持つ。
歴史的観点からは、東京裁判には「記録」の機能がある。各種裁判資料は日本統治者による対外侵略戦争の画策と実施、及び戦争中に犯した様々な犯罪行為を含め、1920年代末から1945年の敗戦・降伏までの日本の歴史を概括し、巨大な規模の歴史的資料庫となっている。東京裁判は詳しく正確な資料によって日本軍国主義者の犯罪行為を証言すると共に、世界と未来に警告している。
東京裁判に関する研究は学術だけでなく歴史に関わる。第2次大戦後の東アジア政治について、東京裁判に対する認識と姿勢は、ほぼ日本政治の「測定器」となっている。
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