復旦大学国際関係・公共事務学院の陳雲教授は、「最近、米国経済の力強い復活が世界経済の回復を牽引している。だが東アジアにはまだたくさんの問題が残っている」と述べた。
中日経済関係は相互に依存し合い、中国は日本から精密機器や精密部品を輸入し、組み立てて欧米に輸出し、これが東アジアの国際貿易における大きな特徴の一つになっている。客観的に言って、精密危機と精密部品の面で、中国の日本に対する依存度はまだ高い。ドイツや韓国などもこうした製品を提供できるが、全体としていえば、やはり日本は代替不可能な役割を担っている。
また一方で、中国人観光客が「アベノミクス」を支えている。2016年に日本を訪れた中国人観光客はのべ640万人を超え、12年の5倍になった。中国人観光客は日本の内需に1兆4800億円の貢献をし、訪日外国人観光客の40%を占めた。
これと同時に、中日間にはアジア・太平洋地域における貿易ルールの制定権をめぐる争いもある。さきにはマレーシア、ベトナム、日本、米国など12ヶ国がTPPの発効を推進し、中国はRCEPを支援した。米国がTPP離脱を発表すると、日本はTPPで主導的役割を果たすようになり、中国と競争関係になった。また東南アジアのインフラ建設プロジェクトをめぐっても、中国と日本は競争を繰り広げている。
今年は中日国交正常化45周年にあたり、来年18年には中日平和友好条約締結40周年を迎え、中日の政治関係にも好転の兆しがみえる。たとえば安倍首相が中国大使館の国慶節(建国記念日、10月1日)のイベントに招かれて出席したこと、自民党の上層部が訪中を通じて両国間をとりもとうと努めていること、長い冷却期間の後、中日両首脳による二国間の会談が実現する可能性があることなどで、いずれも中日貿易関係の推進に積極的な影響を与えている。(編集KS)
「人民網日本語版」2017年11月1日
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