このほど日本を訪問し、安倍晋三首相から破格の待遇でもてなされた米国のトランプ大統領だが、それでも「日本市場は不公平、オープンでない」と遠慮なく批判した。これは米国の自動車メーカーがずっと言ってきた台詞でもある。だが米誌「アトランティック」は、「米国の自動車は日本で人気がない。問題はやはり自分たちの中にある」と指摘した。「解放日報」が伝えた。
▽自動車購入、買うのは心のこもったサービス
浦田秀次郎さんが日本で新車を買おうかどうか迷っていた時に、携帯電話が鳴った。地元のトヨタのディーラーの社員からの電話で、購入を検討されていますかとたずねてきた。検討中と返事をすると、この社員はもう1人の社員と2台の試乗車に乗り、1時間ほどで浦田さんの家までやってきた。浦田さんはこの人から買おうと決め、社員は自動車保険など関連の手続きでも浦田さんをサポートした。
日本では顧客と自動車ディーラーとのこうした関係性はめずらしいことではない。浦田さんは、「親切過ぎるような感じもするが、日本の顧客はこういったサービスに昔から慣れている。これは米国のディーラーがなかなかまねできないことでもある」と話す。なお浦田さんは東京の早稲田大学の教授で、経済学が専門だ。
こうした熱心で心のこもったサービスが、日本の自動車メーカーに日本市場で主導権を握ることを可能にさせている。日本自動車販売協会がまとめたデータによると、日本ブランド車の日本市場での占有率は約90%だ。これに比べ、米国では自国ブランド車の市場シェアがもっとずっと小さい。米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」のデータをみると、3大米国ブランドのゼネラルモーターズ(GM)、フォード、フィアット・クライスラーは合わせて49%で、日本ブランド車は39%を占める。この比率は米日間の貿易不均衡にある程度「貢献」してもいる。米商務省のデータでは、昨年の米国の対日貿易赤字は689億ドル(1ドルは約113.5円)で、このうちのかなりの部分が自動車と自動車部品によるものだという。
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