パソコン、スマホが普及するにつれ、キーボードで文字を打つことが生活の一部となり、ペンなどで漢字を書く機会は減っている。キーボード時代の今、字をきれいに書く必要はあるのだろうか?中国青年報社社会調査センターがこのほど、問巻網と共同で2000人を対象に実施した調査では、回答者の57.2%が「字がきれいな人は少ない」、48.3%が「ほとんどキーボードで字を打ち、時々手書きする」、57.7%が「キーボード時代だが、きれいに字を書く必要がある」と答えた。中国青年報が報じた。
57.2%「字がきれいな人は少ない」
今回の調査では、回答者の48.3%が「ほとんどキーボードで字を打ち、時々手書きする」、31.0%が「よく手書きする」、11.7%が「毎日手書きしている」、9.1%が「ほとんどキーボードで字を打っている」と答えた。
80後(1980年代生まれ)の徐然さんは現在、天津のある会社に勤めており、「私は正しくきれいに字が書けるほうだと思う」と話した。
北京のある大学の教師・米銘さん(仮名)の字は、学生も認めるほどきれいといい、「教え子みんなから字がきれいと言われる。僕が一番得意なのはペン字ではなく筆字。僕の祖父は実家の近くでは有名な教師で、子供のころから筆字を教えられた。その後、ペン字の勉強を始めた」と話した。
調査によると、自分の字について、回答者の10.8%が「きれい」、41.1%が「まあまあ」、31.0%が「普通」、14.5%が「きたない」、2.7%が「とてもきたない」と答えた。
米銘さんによると、「最近の学生の字はきれいとはいえない。その理由は、宿題も電子版でしているから。でも、時々手書きしているのを見ると、自分の名前は一番きれいに書けているものの、その他の字はそれほどきれいではない」という。
調査では、「字がきれいな人は多いか?」との質問に、回答者の57.2%が「少ない」、42.9%が「多い」と答えた。
57.7%「キーボード時代だが、きれいに字を書ける必要がある」
調査では、回答者の63.9%が「字を練習する習慣がある」と答えた。徐然さんは、「キーボードで字を打つというのはとても便利だけど、きれいに字を書けるというのも大切。自分の名前を書いたり、複雑な内容を書き写したりする時に、きれいな字で書くと気分がいいもの」と話した。
調査では、「キーボード時代だが、きれいに字を書ける必要があるか?」との質問に、回答者の57.7%が「ある」、34.7%が「字がきれいというのは一つの特技」、7.6%が「必要なし。キーボード時代に字がきれいかは重要でない」と答えた。
徐然さんは、「以前は字がきれいというのは小さな事で、きれいでもきたなくても一緒と思っていた。でも、キーボードが普及するにつれ、みんな字を打ってばかりで、手書きがおろそかになっている。そうなると、書道という中華文明の重要な伝統の継承にも不利になる。どんなに時代やテクノロジーが発展しても、書道の意義は決して軽視してはならない」との見方を示した。
回答者のうち、00後(2000年代生まれ)が1.4%、90後(90年代生まれ)が26.7%、80後が50.7%、70後(70年代生まれ)が16.8%、60後(60年代生まれ)が4.4%だった。回答者の33.2%が一線都市、46.6%が二線都市、17.1%が三・四線都市、3.2%が県の行政中心地・農村に住んでいた。(編集KN)
「人民網日本語版」2017年11月17日
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