浙江吉利持ち株集団有限公司は13日、米国の「空飛ぶ車」メーカーのテレフギアと間で最終合意に達し、テレフギアのすべての事業と資産を買収することが決まった。この取引はすでに米国の対米外国投資委員会(CFIUS)を含む関連のすべての監督管理機関の承認を得ている。テレフギアはボストンに本社を置き、これまでずっと空陸両用の「空飛ぶ車」の設計製造を手がけ、世界的に影響のある科学研究成果をこれまでに数多く上げてきた。「北京青年報」が伝えた。
吉利の李書福会長はこのほど浙江省杭州市で開催された「2017年グローバル未来の移動交通ハイレベルフォーラム」で、「2019年に米国ユーザーに向けて空飛ぶ車の第1段を発売する」と宣言し、「米国の専門家は空飛ぶ車の研究に10数年にわたり力を注いできたが、資金不足のため、研究過程で数々の困難にぶつかってきた。そこで吉利が当事業に力を入れ、資金を提供することにした。米国防総省の承認も受けており、この米国の空飛ぶ車メーカーを最終的にスムースに買収することができた」と強調した。
今回の買収完了後、吉利は資金と科学研究の方面でテレフギアに大規模な支援を行う。テレフギアはすでに吉利の支援を受けて米エンジニアチームの人員を4倍に拡充し、新しい研究施設も設けた。現時点での計画によれば、2019年をめどに世界初の空飛ぶ車の米国での大量生産にこぎつけ、25年には世界初の垂直離着陸が可能な空飛ぶ車の大量生産を実現する予定だ。テレフギアは杭州にも研究機関を設立しており、今後は中国で空飛ぶ車の大量生産に乗り出す構えだ。
空飛ぶ車に参入したのは吉利だけではない。メディアが伝えたところによると、世界の移動交通大手ウーバーもこのほど、開発を急いでいることが明らかになった。11月9日、ウーバーは米航空宇宙局(NASA)との間で合意に調印し、20年までに「空飛ぶタクシー」を開発することを目指すとした。別のメディアは今年9月初め、「空飛ぶ電動タクシー」を開発中のドイツのベンチャー企業リリウムが9千万ドル(約102億2670万円)の資金調達に成功したことを伝えた。中心になって資本を投じたのは中国のインターネット大手・騰訊持ち株有限公司だという。(編集KS)
「人民網日本語版」2017年11月14日
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