幼稚園不足を解決するために受け入れる児童の数を新たに3万人増やす、カードではなくスマホのアプリを利用して、公共バスや地下鉄に乗ったり、病院の予約をしたりできるようにする、各種保障性住宅(政府が低中所得世帯に提供する、基準と価格、賃料の限定された住宅)5万軒を建設する、地下の防空施設に1万台分の駐車場を設置する……。これらは、北京市が2018年に実施する計画の市民の生活を一層便利にするためのプロジェクトだ。サイト「首都之窗」では12日から21日まで、28プロジェクト実施の前に市民の意見を参考にするために、市民の投票を受け付けている。北京日報が報じた。
28プロジェクトは、▽基本的な公共サービスの拡大▽市民の居住環境改善▽市民の生活の質向上▽市民の外出を一層便利にする▽生態環境の質改善▽安全性の隠れたリスクをなくす▽社会保障の水準向上---などの7つの分野に関連している。
28プロジェクトの一つに、幼稚園を改築・建設して、受け入れることのできる児童の数を新たに3万人増やし、幼稚園不足解消を目指すことが含まれている。また、都市・農村のコミュニティにシルバーサービスステーション150ヶ所を設置するほか、書店150店以上をサポートするプロジェクトもある。
居住環境改善の分野では、各種保障性住宅5万軒を建設し、公共賃貸住宅(市場住宅補助を含む)1万5000軒以上を分配し、バラック密集地の住宅2万3000軒を改造する計画がある。その他、エレベーターもしくは階段昇降機を200ヶ所に設置し、高齢者や身体障害者の階段の上り下りに苦労するという問題を解決するほか、住宅に設置済みのエレベーター3000台の点検も行い、古い団地100ヶ所の集中暖房の供給に使われるパイプ交換を実施する計画だ。
また、社会サービス共通カードの推進も継続し、マルチ機能搭載のカード200万枚を発行するほか、カードではなくスマホのアプリを利用して、公共バスや地下鉄に乗ったり、病院の予約をしたりできるようにする計画だ。さらに、情報を共有し、市民が何かの手続きのためにあちこち行き来しなくて済むよう、政務の情報を公開し、市民の各種手続きに必要な地図の内容を豊富にし、地図を微博(ウェイボー)、微信(Wechat)、スマホアプリなどで使えるよう推進する計画だ。
その他、28プロジェクトには、鉄道交通の建設を加速させ、6号線の西への拡張(五路居-苹果園南路)、8号線の三期、四期(珠市口-五福堂-瀛海)の試運行を実現させる計画もある。そして、路地615本の環境を整備・向上させ、胡同(伝統的な民家が建ち並ぶ細い路地)を緑があり、鳥の鳴き声が聞こえ、伝統的な北京らしさのある清潔な公共スペースにする計画だ。また、地下の防空施設を活用し、1万台分の駐車場、市民にサービスを提供する社会サービスステーション500ヶ所を設置する計画だ。
市民から意見を集める市人民群衆建議征集弁公室は、「投票結果を基に、実際に実施するプロジェクトを調整、確定させる」としている。(編集KN)
「人民網日本語版」2018年1月16日
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