また姚理事長は、「カナダグースブランドのダウンウェアが一般的に使用するのはフィルパワー600~750のホワイトダックだが、(中国の)一部の高級アウトドアブランドが使用するのはフィルパワー800~850のダウンだ。900以上の超高級ダウンもある。一連の中国産ダウンウェア製品が使用するダウン原材料はカナダグースのものより質が高い」と指摘した。
姚理事長はカナダグースの「手の届くぜいたく品」というイメージと、時には数万元(1元は約17.4円)もする価格について、「これは主としてカナダグースブランドのマーケットにおける位置づけと販売の法則によるところが大きい。一方でカナダグースはぜいたく品の販売法則に乗っ取り、値下げや割引きをしないことで、製品の高級感やバリューを長く保っている。また一方で販売ルートを厳格にコントロールし、原産地製造にこだわり、無計画な生産拡大をせずに製品の希少性を保っている」と指摘した。
今やカナダグースの価格は年々上昇しているが、世界の消費者たちはそれでもカナダグースを購入する。グーグルのトレンド統計をみると、カナダグースを追い求める世界のユーザーたちの熱意は毎年冬になると新たなピークを迎え、13年以降、このピークの山がどんどん高くなっているという。
一方、中国産ダウンウェア製品にはブランド経営の戦略的な視点が欠けている。数年前には、低迷する市場を前にして、一連の国内メーカーが在庫を消化しようと大安売りを始め、キャンペーン、割引き、出血大サービスなどなんでもやった。こうして国内ダウンウェア産業が全体として「低価格ラッシュ」に巻き込まれ、ダウンウェア市場の販売量は4年連続でマイナス成長になり、17年になってやっと少し好転するという状況だった。
姚理事長は次のように指摘した。「国産ダウンウェアメーカーは早急に低価格競争の段階から抜け出し、質の高い発展の道を歩まなければならない。ダウン原材料をめぐる世界での主導的地位と不釣り合いなことに、中国ダウン産業はいまだに基礎的段階にとどまり、総合的な開発力や能力という点で市場のニーズに応えられていない。こうして市場競争の激化、製品の深刻なほどの同質化、革新能力が消費ニーズに追いつかないといった問題が起きている」。(編集KS)
「人民網日本語版」2018年2月1日
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