新しい年が始まると、人民元も急騰し始め、1ヶ月足らずでオンショア人民元市場の人民元対米ドルレートが累計2千ベーシスポイント以上上昇し、上昇幅は約3%に達した。上昇を続ける人民元レートによって、大勢の人が海外通販や海外旅行への意欲をかき立てられている。「羊城晩報」が伝えた。
▽海外通販・海外代理購入が目立って増加
最近は人民元の上昇傾向が明らかで、米ドル、日本円、韓国ウォンなどに対して値上がりしており、これは海外通販の愛好者や海外での代理購入を考えている人にとって朗報であることは間違いない。米国で代理購入を手がける何さんは取材に答える中で、「最近、自分のところに注文を出す人が目立って増えている。年度末のボーナスが入ったからという人もいるが、人民元が値上がりしているからという人の方が多い。最近の中国の注文者は多いが、それだけでなく自分も人民元レート上昇のチャンスを利用して、少し在庫を増やしている」と述べた。
何さんは、「たくさん買えば買うほどお得になる。単品では価格が高かった商品も最近は値下げ効果が目立つようになった」と指摘した上で、次のように試算した。「単価が1050ドル(1ドルは約108.9円)の有名ブランドのネックレスの場合、昨年12月1日のレートでは約6937元(1元は約17.2円)だったが、1月29日のレートなら6660元で、約280元安く買うことができる」。
▽海外旅行がブレーク ツアー料金は上昇
人民元の最近の高騰の勢いが、海外旅行への情熱もかき立てている。旅行予約サイト・携程旅行網の予測によれば、今年の春節(旧正月、今年は2月16日)に海外旅行に出かける人の数はのべ650万人に達する。広州の旅行会社数社に聞いたところでは、春節連休中の海外ツアーの多くが満員御礼になったという。
人民元の値上がりで海外旅行が安くなるのではと関心を寄せる人は多い。だが旅行会社の店舗マネージャーは、「海外での飲食や宿泊にかかる費用を人民元に換算すれば確かに安くはなる。だが実際には旅行会社はすべて事前に予約を入れているため、現在の団体ツアー料金に(人民元の上昇が)はっきりと反映されるわけではない」と述べた。
日本や東南アジア地域といった一部の人気旅行先では、ツアー料金が値下がりするどころか、かえって値上がりしている。旅行会社の説明によれば、「これは市場が過熱しているためで、価格設定も相応の調整を行う」という。だが関係者が明かしたところでは、「現在の人民元上昇の状況を踏まえて、近く業界内部にあらかじめ米ドル建てで決済を行う調達プランが登場することは確実だ」という。(編集KS)
「人民網日本語版」2018年1月31日
このウェブサイトの著作権は人民日報社にあります。
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257
Mail:japan@people.cn