このゲームは細かい設定に面白みがあり、たとえば一定の分数に達すると、システムが「あなたはモメンツの友人の誰々を超えましたよ」などと教えてくれる。
達成感を得たいプレイヤーがゲームで尊ぶのは競争の感覚だ。かつては「マインスイーパー」で速さを競い、「開心消消楽」ではQQなどコミュニケーションツールで絶えず誰かを追い越し、さらに「頭脳王者」のような頭を使うゲームに夢中になる。プレイヤーが心の底で求めているのは「自分の存在価値を証明する」ことだといえる。
だがすべての人が努力型の競争者ではない。多くの人にとって「跳一跳」のようなゲームで遊ぶのは、ランキングに自分の名前があるのを誰かに見て欲しいだけ、自分と話すきっかけになってほしいだけのことだ。現代人はみな孤独なのだ。
▽孤独の感覚
部屋の中でたちまちいっぱいになるもの、それは孤独だ。子どもの頃に電子ペットで遊んだことのある人は、大きくなると瑞星社のライオンのキャラクターが心から離れない。それからバーチャルな育成ゲームの世界で、4人の男性と1匹のカエルを育てたりする。
アップストア大中華圏ランキングで2週連続1位の「旅かえる」は、人気の背後に現実の生活の中で感じる孤独や疎外感があり、電子ペットとの交流で得られる癒やしがある。
「旅かえる」はプレイヤーの母性を満たし、誰かと一緒にいたい寂しさを埋めてくれる。モメンツで共有すれば、コミュニケーションの欲求も満たすことができる。一見大して面白くなさそうなこのゲームが、人の心の柔らかい部分にするりと入り込んだのはこういうわけだ。
孤独は商売になる。若い人の孤独感を解消するものが、次の人気者になる。(編集KS)
「人民網日本語版」2018年2月9日
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