「今日の中国の経済規模から見て、さらなる開放は中国にとっても世界にとっても大きなメリットだ」。世界貿易機関(WTO)前事務局長のパスカル・ラミー氏は10日、ボアオ・アジアフォーラム年次総会にあたり人民日報の取材にこう語った。フォーラム開幕式での習主席の基調演説を聞いたラミー氏は、中国の一層の開放拡大に関する表明と措置を高く評価した。
ラミー氏は「私は中国が改革開放プロセスをさらに進めることを支持する。習主席は中国が開放拡大に関して一連の重大な措置を講じると発表した。外資金融機関の設立制限、自動車業界の外資制限の緩和などの措置は市場の期待に大変沿ったものだ」と指摘。今後、世界経済に対する中国の貢献は一層拡大するとの見方を示した。
「グローバル化に不満を抱くのは往々にしてグローバル化の敗者であり、様々な問題の生じた国は自らに原因を求めるべきだ」。ラミー氏によると、経済グローバル化という大きな流れは阻止できないが、不平等を始めとするグローバル化のもたらす問題は真剣に対処する必要がある。失業問題を自由貿易に代表されるグローバル化の責任にする声が常にあるが、実際には現在の大部分の失業問題において、貿易要因は多くとも10~15%であり、それ以外は科学技術革新、配分制度などの要因によるものだ。
ラミー氏は「習主席の演説はグローバル化の発展を先導するために多くの中国の案を示した。貿易と投資の自由化及び円滑化の推進、多角的貿易体制の維持、新技術・新産業・新業態・新モデルの構築、経済グローバル化のより開放的、包摂的であまねく恩恵をもたらす、均衡あるウィンウィンの方向への発展の推進などだ。これらはいずれも的確な対応の提案だ」と述べた。
ラミー氏は「人類運命共同体の理念には重要な意義がある。平和的協力が現在発展の大勢であるのは確かで、世界各国の人々に共通した心の声でもある」と指摘。「現在世界には様々な保護主義があるが、世界貿易は実際にはより開放的な方向に向けて発展し続けており、保護貿易主義の関わる金額は実際には世界貿易の1%を占めるに過ぎない」「習主席の打ち出した人類運命共同体の構築という理念は、国連憲章の精神を継承しており、平和的発展、連携・協力を堅持して初めて、ウィンウィンを真に実現できることを強調している。私はこれに深く賛同する」と表明した。(編集NA)
「人民網日本語版」2018年4月12日
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