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激化する中米貿易摩擦の背景にあるものは?

人民網日本語版 2018年04月10日11:22

米国が発動した貿易摩擦が依然として続いており、その影響が中国だけでなく、他の国にも及んでいる。中国新聞社が報じた。

これまでずっと「オープン」を売りにしてきた米国は今、なぜ一連の保護貿易措置を講じ、他の国の発展を阻もうとしているのだろう?

中国商務部(省)研究院国際市場研究所の白明・副所長は、「これまで、米国が貿易の自由化を強調してきたのは、強い競争力を持っていたからで、貿易の自由化を提唱することで、自国にさらなる利益をもたらすことができ、自国の利益にマッチしていた。しかし、今は、世界の産業分業の構造が明らかに変化し、米国の世界における競争力が衰退している。そして、多くの国の経済発展が米国に近づいている」と分析している。

中国商務部国際貿易経済協力研究院地域経済協力研究センターの張建平センター長は、「中国のハイエンド製造業が急速に発展し、米国はいらだっている。中国は、世界貿易機関(WTO)の枠組み下で急速に発展しており、米国は、中国の一部のハイテク産業がすでに自分たちと競争できるレベルに達していると考えている。例えば、電子情報通信設備の分野では、中国の対米輸出の割合が非常に高くなっている」との見方を示す。

米国通商代表部(USTR)が「通商法301条」に基づく調査を踏まえて発表した、中国製品への追加関税リストを見ると、そのことがよく分かる。同リストは、航空・宇宙、医薬、通信など、ハイテク産業がメインで、中国にとって経済競争力を高める上で重要な業界ばかりだ。2011年以降、中国は欧州連合(EU)加盟国を超えて、世界で最も主要なハイテク産出国となり、16年の時点で、中国のハイテク産出規模が世界全体に占める割合は32%と、EU加盟国を12ポイント上回った。

白副所長によると、米国の苛立ちは以下の2点に表れている。

まず、国民の支持を得るために、選挙にとって重要な時期になると、「貿易不均衡」であると声を高くする。白副所長は、「米国は、自国の失業問題の本当の理由に目を向けていない。その主な理由は、過度な消費、テクノロジーの進歩により、一部の雇用が減っていることなどだ。米国がその原因を完全に中国に擦り付けるというのは不合理で、不公平」と強調する。


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