中米経済貿易協議は世界に影響を与える。中米双方は数日間の協議を経て重要な成果を挙げ、貿易戦争をしないことで合意し、共同声明を発表。多くの経済・貿易分野で協力を強化するとした。海外各界や国際メディアは、中米合意はウィンウィンと言え、両国さらには世界の経済に福音をもたらすとの認識で一致している。北京日報が伝えた。
■重大な意義
ここ2カ月の中米経済・貿易関係の緊迫化に、世界市場に緊張が走った。中米両国は共に世界経済体制の重要なステークホルダーであり、全世界がその経済・貿易構造の変化に注目している。
米ベネディクティン大学名誉学長のウィリアム・キャロル氏は「米中が貿易問題で合意に達したことには重大な意義があり、理性が上回ったことを示している。中国は誠意をもって交渉のテーブルについた。最終的な協議は今後の二国間の経済・貿易協力拡大に大きな扉を開いた」と指摘する。
米国の中国問題専門家でテキサス大学オースティン校中国公共政策センター長のDavid Firestein氏は「米中合意には勇気づけられる。双方は共に経済・貿易関係に対して真摯な姿勢を示したうえ、交渉によって相互理解を深めた」と指摘する。
フランスの国際問題専門家、David Gosse氏は「中米共同声明は正しい方向への一歩であり、貿易戦争の回避で合意した。声明が全ての問題を一挙に解決することはないが、正しい方向であり、中米両政府にとって良いニュースであり、緊密なつながりを増す世界にとっても良いニュースだ」と指摘する。
メキシコ国立自治大学のアジア問題専門家、マルティネス氏は「経済・貿易問題での中米合意は、他の国々が経済・貿易上の溝を解決するうえでの新たなモデルにもなった。中米経済貿易協議の合意は世界の多角的貿易の推進にもプラスだ」と指摘する。
■豊かな内容 互恵・ウィンウィン
中米合意は貿易、投資、ビジネス環境、知的財産権の保護など双方の懸念の全てに及び、広範で豊かな内容だ。中米双方が難題を避けず、溝の縮小に努めたことが難なく見てとれる。双方の平等で、率直かつ誠意ある、実務的な姿勢が最終的な合意の基礎を固めた。
国際シンクタンク「Schiller Institute」サンフランシスコ湾区支部のMichael Steger氏は「共同声明を基礎に、両国はウィンウィンを実現できる。米国は対中輸出を拡大するだけでなく、相応の政策・構造調整を行って、中国からの投資をもっと良く取り込む必要もある。両国が過去のために言い争うのではなく、未来志向で互恵・協力関係により注目しさえすれば、米中関係はより緊密になる」と語る。
中投シルクロード資本の馬文彦総裁兼CIOは「中米両大国のデジタル経済にはそれぞれ特徴があり、異なる競争優位を代表し、緊密に関係もする2つのグローバル・イノベーション市場を形成している。したがって、双方が知的財産権協力の強化、相互投資の促進で合意したことは、二大市場の将来の協力にプラスであるのみならず、第4次産業革命にとっても計り知れない意義を持つ」と指摘する。
ロシア戦略交流センター長のアブザロフ氏は「中米両国が貿易戦争をしないことで合意したことは両国の利益だけでなく国際社会の利益にもかない、各国が望んでいたことだ。金融危機後の時代において、世界経済成長の二大エンジンである中米両国は当然互いに相乗りし、手を携えて進み、世界経済の成長にプラスのエネルギーを一層注ぐべきだ。したがって、中米両国の上層部が緊密な意思疎通を保ち、溝を適切に処理し、建設的成果を積極的に探ることは大変重要だ」とする。(編集NA)
「人民網日本語版」2018年5月22日
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