王毅国務委員兼外交部長(外相)は10日に青島でメディアの取材に応じ、上海協力機構(SCO)青島サミットの成果について紹介した。新華社が伝えた。
王部長は「SCOの最初の志は共に安定を図り、共に発展を促進することであり、これはSCOにとって終始不変のテーマでもある。青島サミットで各国は、運命共同体構築のため各分野の協力を強化する必要性で一致した」と指摘。重要な成果として以下を挙げた。
(1)SCOの発展が新たな計画を得た。「SCOの大家族」は規模が拡大し、メンバーが増え、団結・相互信頼がSCOの優れた伝統だ。青島宣言は、各国が引き続き善隣友好関係を発展させ、共通の国境を恒久平和・友好の国境にすることを再確認した。青島サミットは「上海協力機構加盟国長期善隣友好協力条約」の今後5年間の実施綱要を採択し、一連の重要な協力措置を打ち出して、今後5年間のSCO発展のためのロードマップをまとめた。
(2)安全保障協力で新たな措置を打ち出した。青島サミットは「3つの勢力」(極端な宗教勢力、民族分裂勢力、テロ勢力)に打撃を与えるための今後3年間の協力綱要など重要文書を承認した。こうした文書は地域の安全に影響を与える主要な脅威に焦点を合わせており、各国の共通のニーズに合致し、的確かつ実行可能なものであり、重要な現実的意義を持つ。
(3)経済協力に新たな原動力を与えた。青島サミットは貿易の円滑化、食糧安全保障、税関協力など多分野に及ぶ実務協力文書複数を採択した。重みがあり、広範で、各国間の協力の一層の深化と確実化に資すると言える。特に貿易の円滑化に関する共同声明は、世界貿易機関(WTO)を柱とする多角的貿易体制の維持、開放型世界経済の構築を呼びかけ、多国間主義を堅持し、保護主義に反対する一致した声を発した。われわれは「一帯一路」イニシアティブへの支持が広がり、各国の発展戦略と地域協力イニシアティブの連携が新たな進展を得続けていることを嬉しく思っている。
(4)人的・文化的協力が新たな成果を得た。SCOは環境保護問題を非常に重視している。加盟国首脳は環境保護協力構想を承認し、生態的均衡を維持し、環境にやさしく持続可能な発展の実現に尽力する戦略目標を確立した。各国は文化、教育、科学技術、衛生、観光、青年、女性、メディア、スポーツ分野で成果に富む協力を継続することでも一致した。
(5)対外交流に新局面を切り開いた。SCOは対外開放において開放・平等、包摂性・透明性の原則を終始堅持し、われわれの「コミュニティ」は拡大し続けている。今回のサミットは国連など長期協力パートナーの担当者が出席しただけでなく、ユーラシア経済連合、国際通貨基金(IMF)、世界銀行の上級代表も初参加した。上海協力機構事務局は国連教育科学文化機関(ユネスコ)との協力文書にも調印した。これらはいずれも、国際社会がSCOの協力理念に強く賛同し、日増しに強まるSCOの影響力を一層重視するようになっていることの反映だ。(編集NA)
「人民網日本語版」2018年6月11日
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