最近、中国を侮辱するキャラ設定に加えて作者がSNSでの中国に対する問題発言が原因で、日本のライトノベル「二度目の人生を異世界で」が物議をかもしている。「朝日新聞」の記事によると、「二度目の人生を異世界で」の出版元のホビージャパンは、全18巻の出荷停止を決めた。また、10月から放送開始予定だったアニメ「二度目の人生を異世界で」の主要キャスト声優4人も、公式サイトで相次いで降板を発表したほか、製作委員会も公式サイトでアニメ化中止を発表した。環球時報が報じた。
「非人道的な小説」
「二度目の人生を異世界で」は第二次世界大戦中、主人公の功刀蓮弥が、中国で3000人以上を虐殺したにもかかわらず、何の処罰も受けず、94歳で亡くなった後に異世界に転生。また「剣術」を活用して、多くの女性の心を鷲掴みにし、人生の成功者となる。作者のまいん氏は過去に、ツイッター上で、韓国や中国のことを「姦国」、「虫国」などと記し、「姦国の猿はほんとにシツケが悪いなぁ」と書き込むなど、中国や韓国に対する差別的な発言を投稿していた。
そのような投稿に、中日のネットユーザーから非難の声が上がっていた。アニメと作者のツイッター公式アカウントは中国のネットユーザーの非難の的となり、「日本は歴史を正視するべきだ」という声が寄せられている。電子掲示板・2ちゃんねるでは、1万人以上がこの議論に参加している。ある日本のネットユーザーは、「日本は、口先では『平和を望んでいる』と言いながら、こんな非人道的な小説を出版している」との声を寄せている。
「日刊スポーツ」は、「主人公の設定に事実誤認がある」と伝えた。アニメ版の功刀蓮弥の声を担当する予定だった声優・増田俊樹のほか、山下七海、中島愛、安野希世乃らもツイッターで降板を発表した。また、まいん氏もツイッターで何度も謝罪し、「内容を精査する」としたほか、ツィートを全削除してアカウントも閉鎖する予定であるとしている。
南京大虐殺の描写が問題視されカットされた漫画も
今回の騒動に関して、ある匿名の日本人は取材に対して、「日中民間交流を一番良い形で促進するはずのアニメなのに、このようなことが起きて本当に残念」と述べた。昨年も日本のアニメ界で中国を侮辱する問題が起きた。日本のアニメ監督・山本寛氏が、ブログに日本は戦争中に侵略地において、、「インフラを整備し、現地人に教育を施し、識字率を上げてしまった!現地の方を豊かにしてしまったのだ!」と、中国を侵略した戦争を美化するような書き込みをした。その書き込みが原因で、中国でイベントに参加する予定だった山本氏は、出席資格が取り消され、中国への入国も禁止された。しかしこれに対して、山本氏は反省するどころか、その騒動で「僕にとっては『勲章』がひとつできました」と書き込んだ。
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