是枝裕和監督がメガホンを握り、リリー・フランキー、安藤サクラ、松岡茉優らが主演の映画「万引き家族」が中国で8月3日に封切られることが明らかになった。カンヌ国際映画祭のコンペティション部門で最高賞のパルムドールを受賞し、上海国際映画祭でも上映された「万引き家族」は好評を博しており、9月にスペインで開催される、第66回サンセバスチャン国際映画祭で、生涯功労賞にあたるドノスティア賞を受賞することも最近明らかになった。このほど、家族が縁側で花火を見上げる姿が映るイラスト漫画スタイルの中国版ポスターも公開された。また、首を長くして公開を待つ中国人ファンに、是枝裕和監督が直筆で「謝謝你們(ありがとう)」と書き、感謝の気持ちを伝えた。
「万引き家族」のテーマは、是枝裕和監督の多くの作品でも描かれている「家族・家族愛」。日雇い仕事の父・柴田治とクリーニング店で働く治の妻・信代、息子・祥太、風俗店で働く信代の妹・亜紀、そして家主である祖母・初枝の5人と、血縁関係のない女の子「ゆり」の6人「家族」を中心にストーリーが展開する。この家族の収入源は初枝の年金だけで、狭くて古い家に住み、なんとか食べているだけの状態で、お金が足りなくなると、万引きをしてなんとか食いつないでいる。しかし、そのような生活をずっと続けている間に、生き延びるための食べ物だけでなく、最も大切なものであるはずの「家族愛」や「愛」までも「盗む」ことになってしまう。
中国版のポスターには、古い家の縁側で笑顔を見せながら写る家族6人が仲睦まじく夜空に打ちあがる花火を見上げている。全体の3分の2のスペースに花火が描かれており、同作品が描写する「家」の真の意義というテーマがそこに盛り込まれている。(編集KN)
「人民網日本語版」2018年7月17日
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