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日本人がまたノーベル賞を受賞、その意味することは? (2)

人民網日本語版 2018年10月09日11:28

近年、日本人が相次いでノーベル賞を受賞し、世界の注目を集めているものの、日本の各界はそれに甘んじることなく、常に危機感を抱いていることは非常に印象的だ。日本政府は毎年、日本の科学研究の実力や存在する問題をまとめ、世界の主要国と比較する「科学技術白書」を発表しているが、近年はその中で、「日本の科学技術の開発力が衰退の兆候を見せ始めている」と何度も指摘している。

2018年度の「科学技術白書」によると、世界の主な科学研究大国の中で、日本の研究者の論文発表数だけが減少し、04年の6万8000本をピークに、15年には6万2000本に減った。また、被引用度で世界トップ10%に入る質の高い論文数のランキングでも、日本は世界4位から9位に下落した。政府の科学技術関連予算も、18年の投入額3兆8401億円は2000年の1.15倍にとどまり、世界の主な科学研究大国の中で増加率が最も低い。

今年2月、雑誌「東洋経済」の特集記事「大学が壊れる」は、日本の大学が直面している危機を様々な角度から指摘し、「過去数十年間にわたり、日本の科学研究は質も量も、急激に落ちた」と指摘。また、ノーベル賞受賞者の益川敏英氏や梶田隆章氏も、「日本の科学研究は危機に直面している」と警鐘を鳴らしているという。梶田氏は、「論文の数は研究資金、時間と人員の数で決まる。日本がこの三要素を悪化させ続ければ、将来ノーベル賞を得るのは難しくなるだろう」との見方を示している。

日本にはもう一つ、若い科学者の育成やサポートが不足しているため、若者の科学研究離れが進んでいるという懸念もある。16年のノーベル生理学・医学賞の受賞者・大隅良典氏ら有識者は、「日本の社会は、若者たちが、目先のことを心配せずに、5年、10年後のことを安心して考え、安心して研究に打ち込める環境を作らねばならない」、「日本は若い研究者を育成する体制を作らなければ、日本の科学は空洞化する」と指摘している。18年度の「科学技術白書」は、「日本は科学研究への資金投入を強化し、若い研究者にもっと良い科学研究の環境を提供するべきだ」と指摘している。(編集KN)

「人民網日本語版」2018年10月9日


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コメント

最新コメント

室戸 桂一朗 - 09-10-2018 21:44:20
日本がノーベル賞を受賞した研究は、ほぼ全てが、欧米に科学者を派遣して、欧米と共同研究をさせてもらった結果ですが、これでは欧米を追うことはできても追いつき追い越すことは不可能です。中国は、基礎研究に大量の資金と人材を投入し、世界が中国と研究するためにやってくるような状況になるように努力するべきであり、そのようになった時が、中国の夢が実現した時でもある。