中国自然資源部(省)が発表した情報によると、同部が組織する中国大洋第50回科学観測隊が乗船する「向陽紅03」が、98日・1万5000海里の航行を経て福建省厦門(アモイ)の埠頭に到着した。同部の関係責任者は、航行の実施は中国が深海資源調査・開発及び環境保護などの能力を高め、世界の深海ガバナンス体系及び人類の深海開発活動の公平で秩序ある持続可能な発展を促進する上で重要な意義を持つとした。光明日報が伝えた。
今回の観測はその作業エリアが多く、広範囲での展開といった特徴がある。観測隊は多学科立体観測及び実験手段を通じ、2ヶ所の鉱区及び付近の海域の多金属団塊資源や微生物遺伝子資源、深海環境、生物多様性などの調査を行い、次の6つの成果を手にした。
(一)中国五鉱契約エリア中部の5ヶ所の多金属団塊資源の詳細な調査を初めて完了。海底多金属団塊資源の分布と鉱床の地質的特徴への認識を深め、中国大洋協会契約エリア西部で多金属団塊資源の暗号化調査を完了し、資源調査の幅を広げ観測の程度を高めた。また、契約エリアの資源評価に向け、重要なデータ資料・基礎を提供した。
(二)各種調査手段を総合的に運用し、2ヶ所の契約エリア及び付近の海域で多要素・立体型環境総合調査を実施。このうち中国五鉱契約エリアにおける多学科総合環境調査は初となった。
(三)中国五鉱契約エリアで初めて長時間水中ブイの投入・回収に成功。同地域の長時間スケールの環境変化の特徴を理解するため重要なデータを提供した。
(四)西太平洋牛郎平頂海山と東太平洋CCW海山、クラリオン・クリッパートン断裂帯の南北垂直断面において、水文・化学などの総合調査を重点的に実施した。
(五)初めて西太平洋牛郎平頂海山にて、深海微生物集中培養及び機能検証・実験を完了し、中国の深海微生物菌種バンクをさらに充実させた。
(六)初めて東太平洋の2ヶ所の契約エリアで、全面的な海洋マイクロプラスチック調査を同時に展開し、中東太平洋海域の海洋環境の保護を促進する基礎的サポートを提供した。中国の世界海洋マイクロプラスチック観測及び国際ガバナンスへの融合を促した。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年10月22日
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