家電製品でも、家具・インテリア製品でも、さらには日用品やメーク・スキンケア製品でも、日常の暮らしの中で使用する製品がこぞって「小型化」しており、この現象から「シングル経済」のかつてない繁栄ぶりがうかがえる。天猫(Tmall)がこのほど発表した「ミニ報告」によると、過去10年間に、「一人分」の新製品がブームとなり、「つきあいはグレードダウン、消費はグレードアップ」が現在の消費市場の縮図の一つだという。「北京晨報」が伝えた。
▽ミニ電子レンジ 購入者は年約10倍増加
コンビニで売られている2枚入りのパン、あちこちで見かけるようになった「お一人様向け」レストラン、ミニサイズ口紅の自動販売機が、一気に売り場に進出し、暮らしの隅々のごく小さな部分が時代の移り変わりを映し出している。
シングル経済は元々、経済学者のカラム・マッカーシー氏が英「エコノミスト」誌で初めて提起した概念で、当初は「シングル女性の経済」として打ち出された。独身でそれなりの収入があるシングル女性は広告産業や娯楽産業にとって最も理想的なターゲットと考えられていた。だが今ではこの集団は「シングル女性」だけを意味しない。
淘宝(タオバオ)が2017年に発表したシングル社会情勢データによると、中国では一人で食事を取り、一人で眠り、一人で映画を見るシングル層が5千万人いて、住む場所は深セン、北京、上海などの一線都市に集中し、90後(1990年代生まれ)が6割以上を占めるという。
天猫の報告では、天猫の過去10年間の「ダブル11」(11月11日のネット通販イベント)における単品ベース売上増加データをみると、「一人分」製品が消費市場で徐々に人気を集めていることがわかる。中でもミニサイズ電子レンジやミニサイズ洗濯機は購買者の伸びが最も大きく、過去1年間だけでもレンジは973%、洗濯機は630%、それぞれ増加した。ミニ洗濯機の増加率は普通の洗濯機を15ポイント上回った。
500グラム入りの米、200ミリリットル入りの赤ワインが、同類製品の中で最も急速に売上を伸ばしている。また200ミリリットル瓶6本入りで1セット568元(1元は約16.4円)のモエヘネシーは、今年の天猫「ダブル11」で予約をスタートしたところ、わずか数秒で数百セットが売り切れた。
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