包頭蜂巣航空科技有限公司の最新ドローン「HC-330」。下のカメラに見える装置が「レーザー砲」
無人機の「レーザー砲」により高圧線の上を漂うモノを「撃墜」する。これはまるでSF映画でしか目にすることのないハイテクのようだ。長期的にドローン技術の難関突破と製造に取り組んできた包頭蜂巢航空科技有限公司は、国内初のレーザー障害除去ドローンの開発に関わっており、同社の製品がこのほど、中国南方電網で正式に使用開始された。科技日報が伝えた。
レーダー誘導技術について、ドローン「HC-330」のミリ波シーカーは小型かつ軽量で、空間分解能が高いという特長を持つ。赤外線やレーダー、テレビなどの光学シーカーと比べると、ミリ波シーカーは霧・煙・塵などを貫く能力が高く、全天候・24時間の連続観察が可能となる。研究チームはミリ波レーダーによる正確な距離測定、高精度のスタビライザーにより照星の安定を維持した。60ミリ秒の超低遅延画像伝送リンクも、地上制御者の正確な操作を保証。風力4級以下の安定性と正確性を実現し、目指すところに正確にレーザーを照射し、除去できる。
同社技術開発責任者の李威氏は、「除去の任務を受けると、HC-330は先進的なレーダー航法で速やかに現場に駆けつける。目標物を確認すると、発射装置を遠隔操作しレーザーを照射し、除去を行う。レーザーは高温のため、小型の異物を瞬時にして焼き尽くし、火をつけることもない。大型の異物については、レーザーにより主体建築物と正確に切り離す。現在業界内で多く用いられている火炎放射型ドローンと比べると、作業環境に対する条件は緩く、火災を引き起こすリスクも、温度を下げる必要もない。より安全で信頼できる」と説明した。
動力システムについて、新型のHC-330は瑞深航空と共同開発したH2燃料発電動力システムを採用する。ガソリンを燃やすことで電力を作り、ドローンに供給する。ガソリンの高エネルギー密度というメリットを保持しつつ、電動ドローンのシンプルでフレキシブルな操作という特長を継承する。その最大の技術的メリットは、高い重量出力比だ。3.7キロの自重で2kWの直流電力を提供でき、従来の発電設備の11倍、インバータ発電設備の7倍に相当する。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年12月14日
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