日本の市民団体「南京の記憶をつなぐ」実行委員会がこのほど、「南京の記憶をつなぐ映画祭」を大阪で開催し、より多くの日本人の南京大虐殺の悲惨な歴史についての理解を深めてもらうため、南京大虐殺のドキュメンタリー映像4本を上映したほか、反戦歌の合唱、南京大虐殺を紹介する資料パネルの展示などを行った。人民日報が報じた。
映画祭ではまず、著書「ザ・レイプ・オブ・南京」で知られる中国系アメリカ人の作家・アイリス・チャンさんを紹介するドキュメンタリー「アイリス・チャン」が上映された。同作品は、多数の南京大虐殺の生存者や研究者をインタビューして、アイリス・チャンさんが「ザ・レイプ・オブ・南京」を書いた過程を紹介している。その後、紫金草合唱団が、中国侵略戦争を反省し、平和を呼びかけることをテーマにした歌曲「紫金草物語」を合唱し、聴衆の共鳴を呼んだ。またこのほかにも、日本のドキュメンタリー「南京の松村伍長」、江蘇広播電視総台(集団)が製作した「証言者―張秀紅」も上映された。
奈良県からわざわざ映画祭のために大阪に来たという田中澄江さんは、「南京大虐殺の動かぬ証拠は山ほどあり、改竄することはできない」とし、映画を真剣な目つきで見ながら、感想をメモしていた。
大阪経済大学の山本恒人名誉教授は、「これらのドキュメンタリーは以前にも見たことがあるが、毎回見るたびに新しい啓発を得られる。日本の多くの主流メディアもこの話題に注目しており、多くの新聞で今回の映画祭が紹介された」と話す。
会場では、多くの人が目に涙を浮かべながらドキュメンタリーを鑑賞し、鑑賞後は次々と会場の外で販売されていた南京大虐殺の歴史を紹介する図書を購入していた。
昨年12月に南京を訪問したという関西外国語大学4年の平島葉月さんは、「日本の若者は南京大虐殺という悲惨な歴史を知る必要がある」と指摘した。
大阪市に住む伊関要さんは日本人の南京大虐殺などの中国侵略戦争関連の歴史に対する姿勢に常に関心を抱いており、「南京大虐殺の真実性を否定したり、改竄したりするいかなる行為にも断固として反対する。日本にとって、歴史を正視し、それを戒めとして、南京大虐殺の生存者や被害者遺族を含む中国人に心から謝罪すべきだ。そうすることで初めて、素晴らしい未来を切り開くことができる」との見方を示した。
今回の映画祭と講演の責任者である松岡環さんは、「今後もこのような方法を通して、日本人に南京大虐殺関連の史実を紹介していく計画。共に努力して、1人でも多くの人にその歴史を知り、銘記してもらいたい」と話した。(編集KN)
「人民網日本語版」2018年12月11日
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