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「ムーラン」から「アラジン」まで 人気ディズニーアニメが実写版に (2)

人民網日本語版 2018年12月26日09:50

〇実写版リメイクがアニメにとって代わる?二次元は過去の産物に?

アニメ作品の実写版リメイクの勢いはもはやとどまることを知らないが、では映画ファンたちが幼い頃に夢中になったアニメという二次元の世界は、もはや過去の産物となってしまうのだろうか?

実のところ、アニメ映画に比べ、実写版映画の限界というものは非常にわかりやすい。実写版映画で、まず考慮すべき点は、アニメをいかに「現実化」するかということで、これは多くのマンパワーや物資という協力が不可欠となる。一方、アニメ映画は、想像力が豊かであればあるほど素晴らしい作品を仕上げることができる。絵筆で描き出し、特撮効果の助けを借りれば、実現不可能なものなどないからだ。例えば、1991年版のアニメ「美女と野獣」では、主人公のベルと野獣が愛を語り合う仲睦まじい様子や、歌やダンスを披露する召使たちがとても可愛らしく、観る者を虜にした。これはアニメというリアルではない世界であったからこそ際立った効果であり、人間のベルと野獣、そして家具や道具の姿をした召使たちとの距離を縮め、観客は容易に「同じ仲間」であると感じることできた。しかし、実写版映画では、野獣や召使たちは観客にやや恐怖を与える効果を生んでしまっている。なぜなら作品に出てくるこれらのキャラクターは「あまりにもリアル」であるがゆえに、野獣や家具や道具の姿をした彼らと役柄をなかなか切り離してみることができないからだ。

もちろんこうした壁にぶつかったのは、実写版「美女と野獣」だけではない。2016年に公開された「ジャングル・ブック」では、コンピュータによる特撮効果によって、画面の中の動物たちがまるで本物のように見えたが、アニメ特有の誇張や擬人化による面白さは失われてしまった。映画のアニメ版と実写版を比較すると、たとえ極めてリアルなCGI特撮効果を使っていたとしても、アニメが生み出すような効果を得ることは難しいことが見て取れる。つまり、実写版によるリメイクは、最終的には、アニメ版に完全に取って代わることは不可能だということだ。エンターテイメント情報誌「ハリウッド・レポーター」は以前、「ディズニーは過去の王道の作品をリメイクすることよりも、新しい何かを創造することに努力を傾けるべきだ」と指摘している。

つまるところ、映画にとって、最も素晴らしい視覚効果というものは、単なるボーナスポイントにすぎず、真の意味で観客の心を捉えるのは、やはりストーリーそのものだ。今後、「ムーラン」であれ「アラジン」であれ、より多くのアイデアを出すことで観客の期待に応えなければならないだろう。(編集KM)

「人民網日本語版」2018年12月26日


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