中国社会科学院社会学研究所は16日、高徳地図や未来交通、都市計算聯合実験室、阿里雲(アリクラウド)などと共同で、「2018年度中国主要都市交通分析報告」を発表した。道路網の渋滞指数に基づき、観測対象となった国内50都市を比較・分析したところ、2018年は、混雑時の渋滞指数が4年ぶりに最低となった年で、都市部の交通渋滞が緩和されていることが明らかになった。また、報告によるとバス専用道路が多数開通したことを受け、北京はバスによる移動が中国で最もスピーディな都市となった。北京日報が伝えた。
渋滞指数による交通渋滞が深刻な都市ランキングで首位は北京、広州が第2位だった。上海は第8位で、昨年首位だった済南は第7位まで下がった。通勤時間帯についてみると、北京の通勤ラッシュ時における平均運転時間は1日88分、道路網のラッシュ時における渋滞指数は2.032、1日あたりの通勤渋滞時間は44.97分だった。一方で、北京は都市交通の運行状況においては非常に優れており、「最も幸せに公共交通機関を利用できる都市」とされている。路線バスの運行状況において、全時間帯の平均値に関する統計データによると、モニタリング対象24都市のうち、バスの全日平均運行スピードが時速20キロ以上だった都市は9つだった。このうち最速だったのは北京で、時速23.14キロメートルと、バスの速度が国内で最も早い都市だった。
また2018年道路網ラッシュ時渋滞指数は1.60と、4年ぶりに最低値を記録し、2016年時の渋滞レベルより4.2%緩和された。2018年、全国361都市中、通勤ラッシュ時にのろのろ運転となった都市の割合は61%で、渋滞となった都市は13%、通勤時に渋滞の影響をうけなかった都市は26%にそれぞれ達した。2017年と比べ、渋滞指数が下がった都市は62%、ほぼ横ばいは27%、渋滞指数が上昇した都市は11%だった。高徳地図ビッグデータ分析チームによると、都市における交通渋滞は、ここ数年緩和傾向にある。この背景には、交通管理に対する政府の重視、都市スマート交通システムにおける継続した新技術の応用、基礎道路網の敷設・完備、公共交通とくに地下鉄ネットワークの継続した完備などの要因があるとみられている。(編集KM)
「人民網日本語版」2019年1月17日
このウェブサイトの著作権は人民日報社にあります。
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257
Mail:japan@people.cn