王毅国務委員兼外交部長(外相)がこのほど、中米国交樹立40周年について人民日報の単独インタビューに応じた。人民日報が伝えた。
【記者】中米関係はすでに二国間の範疇を超え、世界の平和・安定・繁栄に関わるものとなっている。未来を展望すると、中米はいかにしてトップレベルデザインを強化し、相互信頼を増進することで、中米関係が安定的発展を保ち、一層の進展を得る後押しをすべきだと考えるか。
【王部長】中米関係の健全かつ安定的な発展は両国の利益にかない、時代の潮流に順応しており、国際社会もこれを期待している。
両国関係の舵をしっかりと取る必要がある。両国首脳の戦略的な意思疎通は、両国関係を先導する極めて重要な役割を備えている。双方は習近平国家主席とトランプ大統領の重要な合意を真剣に実行に移し、協調・協力・安定を基調とする中米関係を推進し続けるべきだ。中米間の4つのハイレベル対話制度の役割を十分に発揮し、各レベル・各分野で対話と協力を積極的に行い、両国首脳間の合意を両国関係の実務的成果にしっかりと転化させ、双方の国民が確かな恩恵をより多く得られるようにするべきだ。
戦略面の相互信頼における選択肢において正しい選択をすべきだ。米側の一部の人々は中国に対して疑念や懸念を抱き、「強くなった国は必ず覇権を唱える。中国が将来米国に挑戦し、または米国に取って代わるのは確実だ」と考えている。これは戦略に対する深刻な誤った判断だ。中国は平和的発展路線を堅持し、互恵・ウィンウィンの開放戦略を堅持し、各国との人類運命共同体の共同構築を堅持している。「百年のマラソン」などという戦略を立てたことは、これまでない。中国は米国になることはないし、ましてや米国に取って代わる意図はない。中米間には他の国家間の関係と同様、競争があるだろうが、積極的な意義の競争、ルールにのっとった競争であるべきだ。また、中米間により必要なのは協力であり、平等互恵の協力を堅持し、両国及び世界に恩恵をもたらす協力を目指すことだ。双方は互いを切り離すのではなく結びつきを強化し、障壁を設けるのではなく扉を開き、互恵・ウィンウィンの新理念を確立し、ゼロサムゲームという古い考えを棄てるべきだ。
協力と溝という足し算引き算をしっかりと行う必要がある。新たな情勢の下、中米協力は内包と外延が拡大し続け、二国間分野及び国際問題の双方において広範なニーズと大きな潜在力を備えている。双方は常に実務協力に焦点を合わせると同時に溝を適切に管理・コントロールして、協力を足し算で増やし、溝を引き算で減らしていくべきだ。策を講じて協力のリストを長くしていき、問題のリストを短くしていくべきだ。
また両国は、中米友好というメロディーを奏でる必要がある。心と心を通わせることで初めて、友情は長く続いていくものだ。歴史を創るのは人々であり、両国関係の礎となるのも人々だ。中米関係の長期にわたる安定的は発展は、結局のところ両国の人々の理解と支持、参加にかかっている。このために双方は良好な社会と世論の雰囲気を醸成させるべきだ。一部の人々が勝手に中米関係に対し、悪意ある非難を行い、泥を塗り、両国関係の社会的基礎を害するのを許してはならない。双方は共同で中米協力の物語をしっかりと語り、ポジティブな情報を多く発信して、中米関係の発展を民意が強く支持するようにすべきだ。
40年の歳月はまさに光陰矢の如しと言える。今日、中米関係は再び新たな出発点に立ち、より成熟した一方で、今も困惑を抱えていると言える。チャンスに満ちている一方で、試練に直面してもいる。このように重要な歴史的時期にあって、双方は望遠鏡を手に、舵をしっかりと握り、協力の帆を高く揚げ、中米関係という巨船をさらに素晴らしく明るい対岸へと向かわせ、両国に幸福をもたらし、世界を助けるべきだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2019年1月17日
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