中国税関総署は15日、中国がAEO制度(特定の事業者に対し迅速化・簡素化された税関手続を利用することを認める仕組み)の相互承認に合意した国家・地域は36に上り、これらの国家・地域への輸出総額は、中国の輸出総額の約45%を占めることを明らかにした。新華社が伝えた。
AEO制度は、世界税関機構(WCO)の提唱による通関時の法律遵守レベルと信用状況レベルおよび安全レベルが高いと認められる企業を認定事業者として認めることで、彼らの通関手続きをより迅速化・簡素化することを目的とした制度だ。各国の税関の間でAEOが相互承認されると、相手国の資質を備えた企業に便宜がもたらされる。中国のAEO企業による貨物輸出が相互認証国家・地区に到着した際の検査率は60~80%低下し、その通関時間・コストはいずれも50%軽減されることになる。
税関によると、2018年、中国は日本税関と同制度の相互承認に合意し、イスラエルと相互承認制度を実施した。またモンゴル、カザフスタン、ベラルーシとも合意に至った。その後、マレーシア、セルビア、ロシア、イラン、メキシコなど十数ヶ国とも同制度を実施している。中国国内において税関総署は税関検査融合改革を契機として、新たな企業信用管理弁法を発表し、国際貿易供給チェーンに関わる各種企業の信用管理を完全に網羅した。
永琪(常州)車業有限公司は、江蘇省にある大手自転車メーカーで、同社の製品は40数ヶ国・地域に輸出されており、AEO相互承認制度による大きな恩恵を受けている。同社の盛娟氏は、「2015年に中国とEU間でAEO相互認証制度が実施されてから、弊社は、国内で認証を受けたおかげで輸出先国家でもその国の認証を受けた企業と同じ待遇を享受できるようになった。検査率は非常に低く、通関スピードが確実に速くなった」と話した。
税関総署は、「今年も引き続き、ロシア、イラン、マレーシアなどの「一帯一路」(the Belt and Road)沿線国と、AEO相互認証制度合意をめぐる協議を進める。それによって、中国企業の海外進出を大々的に支援し、グローバル貿易の安全性・利便性を高めていく」としている。(編集KM)
「人民網日本語版」2019年1月17日
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